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2014年2月16日
vol.103 JA宮崎経済連のスイートピー【前編】
2014年初の"うんちく事始め"は、「太陽と神話の国、宮崎!」からレポートしたいと思います!
さすが日照量が毎年全国屈指の宮崎県だけあり、ウン探も太陽と穏やかな風に迎えていただきました。
朝から晩までオーバーコート不要!あったか~いヽ(´▽`)/
ちょうどプロ野球のキャンプシーズンで賑わいを見せていましたが、このお天気の穏やかさ、美しい海の景色、宮崎のおいしい食材を思えば、キャンプ地になるのも納得です。なにしろ、宮崎牛といえば「和牛のオリンピック」とも言われる品評会を2連覇した一流ブランド。
こんな素晴らしいところで何の花を作っているのかって?
宮崎といえば、この花を忘れてはなりません。
そう、スイートピーです!
宮崎県下から出荷されるスイートピーは生産量全国ナンバーワン!
今回は、その多くを担う宮崎経済連のうち、JAはまゆうとJA尾鈴を訪問しました。
水先案内人はJA宮崎経済連の頼れる営業マン村上昇(むらかみ・のぼる)さんです。
村上さんが宮崎のスイートピーの魅力ついて余すところなくご案内くださいました。
が、なかなかその全てをご紹介しきれぬぁ~いので、今回は次のような項目にまとめてご紹介してまいりまーすv(≧∇≦)v チョット長いのですが、最後まで読んでくださいませませ~!
・生産(前編)
・鮮度管理(前編)
・JAの取り組み(後編)
・育種(後編)
・良いスイートピーの見分け方(後編)
・"宮崎よいとこ~" ちょっとだけ観光スポット(後編)
★生産
早速生産から。
圃場に近付くと、外までスイートピーの香りが漂ってきます。爽やかなシトラスの香りも混じり、まさに早春の香り!トレビア~ン(´▽`*)!
最初にご紹介させていただくのは、JA尾鈴の黒木正光(くろき・まさみつ)さん。スイートピーの生産一筋20年!
黒木さんの素敵な笑顔に見とれてしまいましたが、スイートピーに目をやったとたん・・・
コ、コ、コレはッ!
圃場に入った瞬間に思わず閉口。伸びて伸びて巻き付くスイートピーの蔓。
スイートピーはマメ科ですから、あっという間に茎がにょきにょき~っと伸びてしまうのです。
「ジャックと豆の木」の物語が生まれるのも、この性質を見れば頷けます。
その自由に伸びていく蔓が、一つ一つ丁寧に整然と留められています。
主茎を傷めないように洗濯バサミで留めていくのです。
「自分の身長より伸びると作業ができないでしょ。だからこうやって蔓を下げて洗濯バサミで留め直すんだ。
ひとつの苗は長いもので7メートルくらいまでになるよ。」
という黒木さん。
生長旺盛なスイートピーの苗。地上に出たばかりの茎はこんなに↑細いのに、伸び始めたらすごい勢い。
あっという間に伸びてしまう苗の生長点を、管理しやすい高さに下げて留め直すことを「吊る下げ」と言います。並行移動をしながら1回で60cmほど(その時の生長具合によっても異なります)下げていきます。このとき、葉は光合成を促すようできるだけ広げます。
デモンストレーションをしてくださったのは、JAはまゆうの花き部会長長鶴修司(ながつる・しゅうじ)さん。
↑葉を広げながら、ちょうど良い高さに合わせて、最後は洗濯バサミで留めて完了。
例えば黒木さんの圃場でいえば、ひとつの畝で700苗(片側350苗)、それを1苗ずつシーズン中に何度何度も吊る下げしていくのですから、それはそれは気の遠くなるような作業です。
※長鶴さんが腰に下げているのは、秘具"腰かけホイホイ"←ウン探が勝手に付けた名前
ポータブル式の自家製ゴミ箱です。口のワイヤーに竹を使い、肥料等のビニール袋を吊るし、それを腰に巻いて、作業中のごみ箱にするのです。
なぜ、吊る下げの作業中にこのようなゴミ箱が必要なのかって?
それは、もうひとつ大変な作業が伴うからなのです。
吊る下げをしながら、マメ科の植物特有の先端にある「巻きひげ」と節ごとに出てくる脇芽を摘み取っていくのです。
巻きひげを取り除かないと、商品に巻き付いたり、ネットに巻き付いて吊る下げをスムーズに行うことができません。早い段階で取り除いておかないと、後でもっと厄介なことになってしまいます。
また、巻きひげだけでなく脇芽も取り除いていきます。養分が分散し、開花枝に十分なパワーを集めることができないからです。
このように、スイートピーの場合生産者さんの手を煩わせる三本柱は、
① 巻きひげ取り
② 脇芽かき
③ 吊る下げ
何より負担な作業なのです(-。ー;)
宮崎県総合農業試験場(後述)に伺ったところ、10a当たりの労働時間は、一般的にバラが1,608時間、カーネーションが1,367時間であるのに対し、スイートピーはなんと・・・
どのくらいと思いますか????ウーン「(゚ペ)
4,423時間(!!!)という調査結果があるのです。
もうまるで比較にならないほどの労働時間。うりゃーーーーーーッ!!(゜ロ゜;)!!
この労働時間の削減が、今後の課題にもなっています。
【生産に重要な4大要素】
スイートピーの生産上の困った性質が分かったところで、生産に必要な4大要素をまとめます。
① 湿度のコントロール
スイートピーといえばなんといってもこれをコントロールしなければ始まりません。湿度は万病の元!とにかく換気をして湿度が上がらないように配慮します。
上からはファンを回し・・・
横からはビニールハウスの側面を空けて通気を良くし・・・
下には湿気を吸収するよう稲藁を敷いて・・・
湿度が下がるように工夫しています。
2日間曇ると、ツボミが落ちて商品にならないと言われるほどスイートピーは太陽が好き
「だってアタクシの祖先はシチリア生まれですもの!オホホ」というスイートピーの声が聞こえてきそうです。
ところがいくら太陽大好きとはいえ、好きなのは紫外線、つまり光の方で、赤外線(熱)は強すぎるとNG。強すぎる赤外線では花弁が焼けてしまうので、遮光をする生産者さんが多いんですよ。
③ 水
樹勢を見ながら。軟弱なときは控え目に。気温によって1-10日おきに灌水。
このようなチューブにて。
④ 肥料
これが液肥のチューブ。頭の上を通っています。灌水時に水と一緒に供給されます。
⑤ 土
宮崎の火山灰土と腐植土からできた黒ぼく土壌(黒くてぼくぼくとした感触から黒ぼく土と呼ばれる!)との混合。有機物の含有量が多く、植物に適した団粒構造(うんちく探検隊vol.100JAみなみ信州のダリアを参照)をしているので、農産物の栽培には最適。
しかし最終的には、組合員全戸、全圃場で土壌診断を行い、スイートピーにとって適した土壌であるかどうかを診断します。
しかも!1か所だけ取らずに土壌診断、しかも圃場内3-5か所の土を検体するのです。圃場は広いので、場所によっては診断結果も違ってしまいますので。
【収穫のタイミング】
収穫のタイミングにもコツがあります。
下から数えて、1輪、2輪、3輪目までが完全に開花していること、また4輪目が完全に開いていなくても上を向いていること。これが絶対条件。
4輪目が下を向いているうちは切ってはいけぬぁ~いのです!
4輪目はまだ若く、人間でいうところの乳幼児のようなもの。
切ってしまうと自分で水を吸い上げることができず、輸送途中に萎れてしまいます。上を向いて自立した成人になるまで待ってから切るのです・・・と説明してくださった黒木さんの奥様の江身子さん。
もう一人生産者さんをご紹介いたします。JA尾鈴の細野啓志郎(ほその・けいし)さん。
う~ん、俳優の大沢たかおさん(マイナス20歳)と向井理さんを混ぜたような凛々しいお顔立ち。
JA尾鈴が誇る宮崎のディカプリオ!
細野さんは養豚関係の会社にお勤めだったのですが、2年前に正式にお父上のお仕事を継ぐべく就農されました。
きっかけは一時的にお父上が体調を崩されてお手伝いを始めたことでしたが、
魅力は、農業はやればやっただけのリターンがあること。
「元々絵を描いたり、ものづくり好きだし、人生一度だし、面白いことやりたいなと思って。」
物作りの才があるんですね。
「この仕事をしていると、人のネットワークがどんどん増える。増えれば増えるほど、情報も増えて、知識も身に付く。そしたら個人的に成長できるかなと思って。自分で先頭に立ってやらないと何も始まらない。
頑張っても頑張らなくても同じようにお給料がもらえてしまうのは僕としては納得がいかないんだ。
だから自分で成果出して、見返りをいただいて、また次に向けて頑張る。こういう仕組みが僕の性に合っているのかな。」
完全成果主義の農業に引かれてご実家を継ぐ決心をした宮崎の大沢たかおさん、いえ、細野啓志郎さんは責任感が強く気概のある将来有望な若者!
その細野さんの圃場では、選りすぐりの精鋭さん達が選別と出荷の作業をしていました。
「ウチには、もう責任感があって仕事ができる人しかいません」
と細野さんをして言わしめるほど、自慢の働き者さんたちです。
ところで・・・
う~ん、実はウン探、長い間スイートピーの"あの50本束"をとても不思議に思っていました。
どうして、こんなにも全て表を向けて50本キレイに束ねられるのか。
読者の皆さまはご存知でした??
束ねている間にクルクルと回ってしまったりしないのか、回ってしまうのを防ぐために、思わず手元できつく締めすぎて、茎が傷んだりしないのか・・・もしそのようなことから無縁であれほどまで華麗に束ねることができるのだとしたら、まさにこれは神業では?
この神業がどのように行われているのか、だいぶ考え続けて夜も眠れないことがありました。(←ホント率60%)
そしてついに、宮崎を訪れたこの日、ウン探を不眠にまで追い込んだその謎が解明される時が来たのです!
皆さま、こちらをご覧ください!
「たばね板ぁ~!」(ドラえもん風に)
・・・と呼ばれます。
ぬぁんと、このような治具(※)を使って束ねていたのです。
※治具(じぐ)とは、商品の加工や組み立ての際に方法を誘導するための器具の総称です。もともとは英単語のjig(ジグ=装置)からきたものでこれに漢字を当てられました。ウン探では以前コチョウランの三洋ハートエコロジー様が活用されていました。
竹製の治具で、ダムのような壁は丸くカーブし、26個の切りこみが入っています。
その切りこみに、このようにスイートピーの花を下に向けてスッスと1本ずつ置いていくと、自然に美しい扇形のスイートピーの束が出来上がるのです。
そか、最初から下を向けておけば、花の重さでクルンと回る心配もないということですね。
美しい扇ができたところで、定規を当てて優しく裏返します。
すると・・・・ほら!美しい花が見事に全てこちらを向いて微笑んでいるではありませんか~!!
まるで、アイドル全盛期のまばゆい笑顔の松田聖子ちゃんに見つめられているかのよう★キラキラ
コチラが照れてしまいます。これを2回行い50本にして出荷箱に入れます。
このようにすると全て花が表面に向きますので、花シミやトラブルがあった場合にも瞬時に見つけることができるのです。
こうしてできた束の端を、今度はこちらの治具でトントンと軽き、束の足元を揃えます。
だからスイートピーの足元はまるで包丁でバツンと切り落としたかのようにキレイに揃っていたのですね。
まさに"神は細部に宿る!"
こちらの治具の名前、通称"トントン"♪(ドラえもん風)
そのままやないかーいッ!
と突っ込みそうになりますが、これがみなさまの共通語。このような治具を使うからこそ、誰がやっても同じようにキレイに束ねることができるのです。
使用する治具は異なっても、このクオリティが宮崎のスタンダード。
★鮮度・品質管理
鮮度と品質管理については、スイートピーの生産を始めて13年、JAはまゆうの長鶴修司さんにお伺いいたしましょう。
またまたご登場いただきます!
実は長鶴さん、就農される前は大変ユニークなお仕事をしていました。
「神戸の会社で航空機の設計をしていたんだよ。救難飛行艇ね」
キュ、救難飛行艇!?
邦人にピンチが訪れると、あの自衛隊が乗ってスーパーマンのように現れるアレ?
「そうだよ。US1という機種でね、その設計部門にいたんだ」→ご興味のある方はウィキペディア等で調べてくださいまし。
あんりまあ、これまた超一流のすごい企業にお勤めだったのですね。
それをお辞めになって心機一転スイートピーの生産とは、仕事の性質も異なるでしょうに、ストレスにはなりませんでしたか?
「花の生産は上から管理されずに自分の信念を貫いて、好きなようにやれる。自分の考え通りにやれるから面白いよ。窮屈さがないよね。
失敗したら自分に跳ね返ってくるだけ。良いことも返ってくるからやりがいがある。
僕に言わせてみれば、思うようにやれるから楽しくて、楽な仕事だよ。
土日休みが保証されていたサラリーマン時代と違って休みはないけど、全然苦にならないよ。
その点、サラリーマンは厳しい!」
すごい!
まるであらゆる枷から解き放たれた自由な精神を語る長鶴さんは心身にオーラがみなぎります。農業を心から楽しんでいらっしゃることが言葉の節々からよく伝わってきます。
その長鶴さんの選花場です。
農業とは全く異なる分野で大活躍されていた長鶴さんですが、飛行機の設計とで共通している部分などありますか。
仕事は全てそうかもしれないけど、私は前職でそういう習慣が身に付いたと思う。
"こうしたらここに電気が流れて、こうやったら大丈夫かな~"みたいなの思考錯誤とか探究心、例えば農業でいけば施肥するときもそれと同じで、"今は窒素分をもう少しやった方がいいかな~"とか"ちょっと葉が小さいからこうしてみよう"とか、ちょっとしたことよ」
考えるトレーニングを積まれてきた長鶴さんは、言われたままを行うのではなく、常に考えながら自分の理論に置き変えて実践していきます。そして、13年もの思考錯誤によって蓄積された小さな気付きと大きな差。
JAはまゆうを牽引する頼もしい部会長です。
その長鶴さんが取り組まれる品質管理について。
「なにより花しみやボト(※)を出さないためには、とにもかくにも湿度を上げないことが重要」
と力説します。
※ボト=ボトリチスの略。灰色かび病のことで、この細菌が付着するとシミや腐れの原因になります。厄介なことにどの花にも付着する可能性があります。
そのためには・・・
【その①】除湿対策
このダクトはボイラーで温風を送るためのものですが、
このダクトからボト菌を殺す微生物農薬の粉を噴射するのです。
このダクト、良く見ると側面に小さな穴が空いていて、ボイラーのスイッチを入れるとここから粉が噴射するようになっています。
通称ボトキラー★ ψ(`∇´*)キラーン
※「ボトキラー」とは商品名です。
こちらのボタンひとつでボトキラーを噴射できます。
微生物農薬は、ハウス内で風にのって全体に行きわたります。
人体の腸の中に、善玉菌と悪玉菌がいると言われるように、微生物には善玉君と悪玉君がいます。ハウス内で善玉君を撒いて、ボトという悪玉君をやっつけるという手法なのです。
夕方に微生物農薬を散布して、翌朝収穫する前にもう一度送風し、湿度を下げる。すると、除湿効果が大きく、ボト対策ができるというわけです。
湿度の低い中で育ったスイートピーは、出荷後も病気に強いのです。
【その②】STS処理
※STS剤とは?
花の品質保持剤のひとつで、チオ硝酸銀錯塩(Silver Thisulfate)のことをいいます。
特に老化ホルモンの一種であるエチレンに対して感受性の強いスイートピーやカーネーション、デルフィニウムなどに使用すると、非常に高い延命効果を期待できます。現在では生産者が出荷前にSTS剤の入った水を飲ませるのが一般的。(STS処理をしないと、そのクオリティは市場では全く競争力がありません。)
STS処理中も、スイートピーが湿度で蒸れないように、容器にはしっかり穴をあけて通気を良くしています。いつでも湿度に当たらないよう警戒、警戒!
STS剤はどういうものかというと、↓こういうもの。希釈して使います。
1980年代に実用化されて以来、宮崎県や大分県、和歌山県など、大消費地東京からの遠隔地からの出荷が可能になり、スイートピーの大産地誕生に繋がりました。
宮崎経済連の生産者さんももちろん全てSTS処理を行います。そして出荷箱には既にこのマークがプリントされています。「前処理済」=STS処理をしました、の意味です。
STS剤は何回も使う"使い回し"が問題視されていますが、宮崎経済連の産地では使用は1回のみと徹底されています。
【その③】衛生管理
ん?
なぜ、日本一有名な台所用の漂白剤がこのようなところにあるのでしょう・・・?長鶴さん?
「殺菌用だよ。
STS処理が終わったら、容器を軟らかいスポンジ洗浄して、毎回漂白剤で殺菌するんだ。」
もうここまで徹底すれば死角はありません。出荷後も品質にも問題が起こることもなく、宮崎経済連の鮮度管理モデルが功を奏しています。
その長鶴さんが作られるのが紅式部。
宮崎県の育種品種なのですが、1月に大田花きで行われたスイートピー総選挙で紅式部が1位に輝きました。
何と鮮やかなのでしょう。しかも長鶴さんの紅式部は大輪です!
こちらは、"染色中~!"のスイートピー。
桜貝のような薄いピンクのファーストレディに、オレンジを染色しています。
ファーストレディ↓
こちらが完成品。なんともやわらかな春カラーが生み出されます。しかも、染めたことが分からないような自然な発色が魅力です。
この染めのスキルにもノウハウがあるんですよ。
ちなみに、この染め粉は食品にも使われるものなので、作業する人にも楽しむ私たちにも無害です!ご安心ください。
長鶴さんが最も好きな品種はJAはまゆうの看板品種、ファーストレディ。
「色も柔らかいしね♪」
ファーストレディを有名人に喩えると、長鶴さん的にはどなたですか?
「やっぱ、"壇れい"さんかな」 ニコッ^^!
長鶴さんご自身は、元宝塚で女優として活躍されている壇れいさんのファンなんだそうです。
一方、紅式部を有名人に喩えると・・・?
「紅式部ね~、そらやっぱ"壇密"さんでしょ!」ウフッ♥
んま~!!!また色っぽいところをご指名されました!
「壇」さん繋がりです。お二人ともスイートピーのようなふんわりとした色気がありますね。
「言葉の使い方も丁寧でやわらかいから、何となくそんな感じがするな」
はい、見習いますm(_ _)m byウン探
農業は楽しい!という長鶴さん。
「大変だなと思ったことなんて、一度もない。管理されてないからネ!アハハハハ!
大変なことは、大変になる前に解決すればいい。台風だけはなんともならんけどね。
課題は若い人たちにもっとこの楽しさを知ってもらうことだけど、そのためにはまず私たちがその楽しさを伝えないといけないと思っているんだ。」
10年後の宮崎のスイートピー、あるいは花生産をどのように築いていきたいと思いますかと伺うと、長鶴さんは即答されました。
「若い人たちに楽しいと思ってもらえる農業にしたい。若い人たち自身が儲かって利益を得てもらう。
そのためには、一緒にやっているお父さんと息子は財布を分ける。
圃場を分けて、それぞれに成果主義でやること。それぞれに得た利益を報酬とすること。
いい花を作れば、息子にもお金が入ってくる。努力が報われればその方が楽しいし、若い人たちにもやる気が出てくる。これが農業は面白いと思ってもらう方法だと思うな。」
長鶴さんは赤いキャップがトレードマーク。カッコいいでしょ♪
「広島カープが好きだから❤
これは本当のカープのキャップじゃないけど、とにかく赤くなくちゃいかん^^
遠くからでもワタシってすぐわかるでしょ。
カープのキャンプが(宮崎で)すぐ始まるから、近いうちに本物を買いに行くのさ~!」
カープへの思いも仕事の励みにも転換している長鶴さん。
俳優の火野正平さんチック(プラス、間寛平チャンも20%くらい)な長鶴さんに良くお似合いです♪