2010年9月12日
シンテッポウユリの魅力
日本では仏花としてのイメージが強いテッポウユリですが、台湾が原産のタカサゴユリとの交雑種であるシンテッポウユリはここ数年で改良が進み、白色化・上向き性・蕾の開きが従来種に比べ大幅に向上しました。
シンテッポウユリ【優雅】は、蕾の開き・上向き性に優れ、さらには香りの良さも魅力の一つで、他品種に比べ柑橘系(ミカンの皮)の香りが強めです。
最も香りが強まる深夜には、スイセンに似た深い香りに柑橘系の爽やかな香りが混ざります。オリエンタル百合のような独特のクセがない為、仏花としてではなく芳香花として玄関先で楽しむこともできます。
*テッポウユリはイエライシャンやチューベローズ同様、夜になってから香りを放つ芳香花で昼の間は高温多湿であってもほとんど香りを放ちません。
またシンテッポウユリとオリエンタル百合を交配させたテッポウユリ【美白】は、極めて純白の品種でありその白さはテッポウユリでありながらコチョウランやユーチャリスと同等かそれ以上です。
蕾の時点で既にテッポウユリとは思えない程白く、開花してからは黄色のおしべが純白の花弁に反射し
まるでランプのようにも見えます。香りは深夜になっても弱めで柑橘系(すだちの皮)に近い香り。
混じりのない白、清楚な花姿は大天使ガブリエルの象徴といわれスピリチュアルフラワーのひとつにも
挙げられる マドンナリリー に最も近い百合といえます。
美白は夏期限定の品種ではありますが、テッポウユリ=仏花のイメージを覆す品種であり、今後の作付け拡大が最も期待される花でもあります。
(む)