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2012年3月 4日

世界ラン展日本大賞2012

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2月26日まで東京ドームで開催された「世界ラン展日本大賞2012」に行ってきました。

震災後の大きな花イベントとしては「薔薇とガーデニングショウ2011」に次いで2回目となります。今回は平日に行きましたが会場はかなりの盛況ぶり、主催者展示のボルネオに自生する青いランは長蛇の列で観るのに60分待ち、大賞のデンドロビウムや去年の大賞であるセロジネにも行列ができていました。

ディスプレイ部門のコンテストは毎年行列ができる人気コンテストではありますが、今回はそれに次いでフレグランス部門の人気が高く、芳香性の品種が限られるラン類において会場全体で見てもランの香りを嗅いでいる人が多く、香りの重要性を感じました。

また今回のメインが青いランということもあり、全体的にバンダの人気が高く「こんな色のランもあるんだ」・「この色凄いね」と驚く人がたくさんいました。

花業界やマニアのあいだでは青紫のランとしてバンダは誰もが知るところではありますが、一般の人からすればこれ程鮮やかな青紫の花はとても珍しいものだと思います。それがランの仲間であればなおさらです。

現在ホームセンターの園芸コーナーや地方の花屋さんで見ることのできるラン類はシンピジウム・胡蝶蘭・デンドロビウムがメインでバンダ・バンダセルレアはほとんど見かけません。すばらしい色合いを持ちながら一般にはまだまだ馴染みが薄い、この知名度の低さがラン展でバンダに人気が集中する理由です。

ここ数年の間(2008年頃から)ラン展ではバンダに限らず、珍しい蘭・変わった咲き方をする品種・奇抜な色の品種の展示が急激に増えこれらのランは一般の人からも高く評価されています。

花業界では花のトレンド、流行色はランから始まるといわれていますが、これはラン類にはコレクターやマニアが多く存在し、彼らによって流行が創られ一般の人に伝えられていくからです。さらに今回は若者の来場がとても多く、男性には春蘭やセッコクの人気が高く、女性は販売ブースにもよりますがカトレアや胡蝶蘭を使ったやや高価ではあるがシンプルなアレンジメント(使用色は3色程度)やブーケ、パフィオなどの植物画も売れていました。

バニラとレモンの香りがするオンシジューム「シャリーベイビー」は毎年フレグランス部門の展示では人気がありますが、販売ブースでは宣伝不足の為あまり売れていませんでした。

今年のラン展は昨年以上に個性的で珍しいランの展示とディスプレイの見せ方の上手さに新たなラン展の進化を感じました。

(むらた)

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