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2012年5月27日

第14回国際バラとガーデニングショウ

今年も埼玉県の西武ドームで第14回国際バラとガーデニングショウが開催されました。
メインテーマは 「バラできれいになる」 

今回のみどころは何と言っても人気ブランド「キャス・キッドソン」とのコラボで、グッズ販売も同時に行われました。

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ドラマチックガーデンでは黄色とライラック色のツルバラがつたうカントリーハウスと、庭につながるダイニングが再現されまるでドールハウスのような造りに誰もが魅了されました。庭造りと要所に「花柄」を取り入れたダイニングなど、ライフスタイルの新しい見せ方が伝わってきます。連日、40分~1時間待ちの行列はバラとガーデニングショウのブースとしては異例で、キャス・キッドソンの人気と話題性、日本人女性に好まれる「花柄」と生花の組み合わせという新しいタイプのトレンドを感じました。

今回はもう一つのコラボブース、「ベルサイユのばら」も話題となりました。

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漫画・アニメとのコラボレーションは花業界では今回が初となりますが、幅広い年代層からの支持、バラ一筋の育種家やロザリアン達からも大好評で、「ベルサイユのばら」の人気の高さがうかがえます。こちらのブースでは原作イラストの展示もあり、花とイラストの調和に親しみやすさを感じます。また、メイアン作出の新作バラ「ベルサイユのばら」は深紅ベルベットの大輪種で最もバラらしい薔薇といえます。現在、切り花専用の新品種に「エロス」というHTローズがありますが、その名と深紅色は大人の薔薇に相応しく、こちらもバラらしい薔薇です。

毎年素敵なアレンジメントで多くの支持を集めるローラン・ボーニッシュ氏の展示はベルサイユ宮殿が今回のテーマ。

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高貴な女性、色彩に彩られた優雅な暮らしをイメージした演出は懲り過ぎず、その場の雰囲気に合った色彩の選択、生花の魅力を極限まで引き出す
家具類・花瓶の配置は素晴らしいの一言です。

今回キャス・キッドソンに次いで注目を浴びていたブースが、蓬田勝之先生の「バラの香り研究所」です。

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バラの香り研究所のテーマ「バラの香りできれいを磨く」は、今回のメインテーマ「バラできれいになる」そのものと言えるでしょう。世界に存在する全てのバラから香りを抜いてしまったら、バラの魅力は半減すると言っても過言ではありません。それ程バラの香りは素晴らしく魅力的なのです。

今回の香りブースでは各種香りのトンネルやバラの香りを駆使した団扇の制作等、内容も充実で常に若い女性客が絶えなかった、花の展示がメインでないブースでこの人気ぶりは驚きです。「バラの香りを嗅ぐだけで女子力アップに繋がる」、花の香り研究は花業界の中で最も期待される分野といえます。

第14回バラとガーデニングショウはコラボ展示メインという新たなトレンドの移り変わりを感じましたが、バラの品種トレンドという面においても大きな変化がみてとれます。
新品種の大半が和の個性や独特の雰囲気また強香を持ち、可愛らしい和名やそのバラの雰囲気に合った名前が付けれらている、そしてバラ苗を購入する人のほとんどが和名の品種、素敵な名前の品種、香りの良い品種を選択しています。

今やバラのトレンドは人気色や咲き方メインの時代から、香りや品種名メインの時代へと変わり始めているのです。展示ブースに使用されているバラのほとんどが可愛らしく素敵な名前をもつバラばかりというのも時代の流れを感じます。

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ラデュレは個人的に最も注目の品種ですが、女性人気が極めて高いバラです。マカロンが日本でも大人気の老舗パティスリー「ラデュレ」の名前がつけられた超強香種。「バラとスイーツのコラボレーション」も今後のバラとガーデニングショウで実現するかもしれません。

(むらた)

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