2015年 ハス市・7月盆
毎年恒例のハス市が、7月10日(金)に開催されました。ハス市は、松市や千両市と同じように、昔から行われている特別な市です。大田市場では関東の7月盆に合わせ、7月盆の直前に開催されます。
こちらはハスの花とハスの実(蓮台)を競っている様子です。
花や実は、主にご先祖さまを迎える供花として用いられます。ご先祖さまの精霊がハスの花びらを船にして帰ってくるという説もあり、お盆の供花に欠かせない花の一つです。
こちらはハスの葉です。開葉と巻葉があり、開葉の上にご先祖さまへのお供え(季節の野菜やくだものなど)を乗せ、精霊棚やお仏壇に供えます。
では、ハス以外のお盆の供花に用いられる代表的な花をいくつかご紹介しましょう。
■ホオズキ(鬼灯)
ホオズキは色・形からお盆の盆提灯に見立てられ、ご先祖様の精霊が帰ってこられる際の目印や、足元を照らす灯りになると言われています。(諸説あり。)
■ミソハギ(禊萩・溝萩)
お盆の花として有名なミソハギは、精霊花、仏様花、盆花とも言われ、お盆に欠かせない花です。花に水を含め、その水で迎え火の火を消したり、盆棚やお供物を清めたりします。古い記録によると、祭事にこの花を飾り、汚れを払う為の禊(みそぎ)に使ったとされ、 祭事や盆飾りの供物を清める意味から禊萩(ミソギハギ)となり、いずれそれがミソハギになったとされます。
■姫ガマ
こちらもお盆の花の一つです。諸説ありますが、姫ガマを用いる理由として、ご先祖さまがお供物を召し上がる際のお箸として、あるいは帰って来られる際の杖としての役割があるそうです。
このように、お盆の供花には季節の花としてはもちろんですが、ひとつひとつの花にご先祖さまを思う気持ちが込められているのですね。そういった古くからの風習、習わしを伝承しつつ、故人の好きな花や季節の花を持って、ご先祖さまのお墓に参りましょう。
(文責:ユニークグローバル室)