FLOWER OF THE YEAR OTA 2012表彰式
大田花きでは、その年に流通した花の中から2012年を通して優秀な花の産地別品種を選定し、フラワー・オブ・ザ・イヤーOTAとして表彰を行っております。
本年は、12月7日(金)に受賞された生産者様を市場にお招きし、弊社セリ場(オークションルーム)にて表彰式を行い、弊社、代表執行役社長 磯村から賞状とトロフィーが授与されました。
■最優秀賞
産地名: 細谷園芸
品目:トルコキギョウ
品種:セシルピンク
■優秀賞
産地名: 真鍋農園
品目:カーネーション
品種:オレンジミナミ
■特別賞
産地名: JFN北海道
品目:オリエンタルユリ
品種:明日香(あすか)
JFN北海道様は、ご担当の望月直樹様のご出張と重なり、生憎ご欠席となりました。表彰式には皆さま宛てに以下のメッセージをお預かりし、代読させていただきました。
「当社は量の産地ではないので、品種で他産地といかに差別化するかを考え手がけたのが八重のユリです。7-8年前に海外から球根を譲り受けましたが、当初は“本当のユリの花ではない”など様々なご意見、ご指摘をいただきました。しかし、自分たちが生き残るためには何か新しいことをやって行くしかないと信じて作り続けた明日香がこのように評価され、とても嬉しく思います。今後も消費者の皆さまに喜んでいただき、延いては買参人の皆さまの利益に繋がるよう生産してまいりたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。」
■新商品奨励賞
産地名: 松浦園芸
品目:コチョウラン
品種:ブルーエレガンス
お忙しい中、ご来場頂き誠にありがとうございました。
「FLOWER OF THE YEAR OTA 2012」受賞者については「こちら」よりご確認下さい。
【総評】
大輪、ゴージャス、曲線ものは頂点を極めそろそろ殿堂入りで、次のブームへの移行が感じられます。
しかし、それらのキーワードを持つ花も、取って代わられるのではなく、定番として消費の現場で定着しました。
また、松浦園芸様のコチョウラン“ブルーエレガンス”に象徴されるように、これまではタブー視されていたものが高い評価を得て受け入れられるようになってきています。消費傾向としては、“いつも行けばある”という安心感を求める傾向から、これまでにない新しい物、新規性を求めていくという傾向にシフトし始めています。
長引く金融不安、自分ではどうにもコントロールしようのない環境、誰も何もしてくれないという状況から、消費者の皆さまが立ち上がり、自らの力で歩き出し、新しい物を取り入れていこうという時代の潮流を汲み取った結果となったのではないでしょうか。ファッション分野でも、女性の肩のラインをしっかりと取るデザインが増えてきたように、花でも安心や癒しから、新しいものに対するチャレンジする、立ち上がって徐々に戦うモードになってきた世相を反映した結果と見てとることができます。