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2005年1月10日

昨年末の売れ具合

 新年明けましておめでとうございます。

 宿題だった昨年末の小売販売状況ですが、殆ど日本中の花店は気持ちの上で27日(月)に一括仕入れであった上、止め市の29日は降雪予報、31日は高速道路がストップするくらいの大雪に見舞われてしまい、それが初市以降の先週1週間、パッとしない商況が続いた理由です。12月1ヶ月を通すと前年並みを確保できた小売店でも良い所で、他の小売業者はいずれも前年を割り込みました。

 お天気はどうしようもありませんから、そういうものとして受け止めていきますが、昨年末には新たに発見したものがありました。それは、小売店とお客さん、その家族との人間関係の大切さ。そして、その店が良い人間関係をお客様と作っているかどうかは、仏花の売れ具合を通して見てとれるということです。マンションなどにはどのくらい仏壇があるのか分かりませんが、両親とも亡くなった家では写真や花などを手向けているはずです。ですから伝統的な仏花とは違うかもしれませんが、ミニブーケなどもそういった役どころで使われているようです。言いたいことは、お客さんとの人間関係をどのように構築していくかということが独立した店舗にとって欠かせないということです。まして、これから人口減少社会に入るわけですから、寒かったら「お届けしましょうか」というくらいの親しい仲になっておくことが、花屋仕事の「張り」と店の繁栄に繋がるのだという発見でした。駅中や繁華街の小売店ではサカキや仏花を置いていないところもあるようですが、何かうまい工夫をして欲しいものです。

 さて、今年1年の計ですが、私個人としては「私たちは先人を越える義務がある」と決心しました。これはやる気満々で決心したというよりも、なんとなくそう思っているうちに決心となって固まってしまったようです。私たちは日本の花き業界を造ってくれた人たちの後を歩いてここまで来たのですから、その志を受け継ぎ後輩たちが十二分に力を発揮できるように更に先人を越えて努力していくということです。なにやら言葉に出すと勇ましそうで大変そうにも聞こえますが、大層なことではありません。そういう志を持って仕事にあたり、自分の周りの人たちに接していこうということです。

 本年もどうぞよろしくお願いいたします。

投稿者 磯村信夫 : 2005年1月10日 18:55

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