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2005年1月17日

ピューリタン思想ではなく

  昨日、業界ではナンバーワンの競争力を誇ると言われているホームセンターの埼玉の店舗を見学した。売り場を見ているうちに、以前に旧約聖書と新約聖書を読み返したのを思い出し、ここの商売の仕方はピューリタンの思想そのものではないかと思い始めた。良い物を安く売るのは当たり前と頭では分かるが、実行するとなると難しさがある。それをここは社の思想として売り場に具現化している。

アメリカは世界最大のキリスト教国だが、その大元にはピューリタン思想があり、軍事・政治・経済は世俗的原理主義に基づいて行われている。確か、『マルコの福音書』だったと記憶しているが、「イエスは言われた。『行って世界の全ての人に福音を伝えよ。信じて洗礼されるものは救われ、信じぬものは裁かれよう。』」とあったと思うが、アフガニスタンや中東への介入は石油資源などが目的だとしても、キリスト教に基づいた世俗的な原理主義があるように思えてならない。

世界経済はアメリカの仕組みを持って動いているから、日本もそれを受け入れざるを得ないとしても、日本は日本教で成り立っているので、量販店対商店街の構図を出すまでもなく、どのようにアメリカで育った業態を日本流に焼き直すか。そこに経営者の知恵がある。そのような目でホームセンターの売り場をもう一度見ると、勤勉さやら、お客さんとの「お互い様」の関係やらが随所に見てとれた。それで少し安心して、店員さんたちの働き振りを眺めていたら、冷たい雨で売上目標を達成するのも大変なはずなのに、結構楽しそうに、且つきびきびと仕事をしていた。最寄の駅前のコーヒーショップのおじさんが「この辺ではあそこが一番のお店ですよ」と言っていたのがよく分かった。この会社は1店舗当たり日本最大の取扱金額を達成していると思われる会社である。

投稿者 磯村信夫 : 2005年1月17日 18:54

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