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2005年5月 9日

母の日

オフィス街の花店やコンビニエンスストアを除き、各花店の売上は昨年と同等か昨年を上回ったところが多い。ギフトというと百貨店だが、百貨店の花店はいずれも気を吐いた。

 さて、母の日までの市況は5月2日の切花の入荷量が多く、母の日用以外の品物は暴落市況を呈するものもあった。カーネーションについては、地域によって相場はばらついた。コロンビア産のカーネーションを手当てして落ち着いてしまった買参人を相手に販売した卸売市場は、概ね間際の6日(金)まで低調市況であった。しかし、お母さんにあげるものだから品質を吟味するということで国産に焦点を絞った販売を心がけたところが多い卸売市場では、輸入品は10円以下のものも多数出た反面、国産は70円から100円前後と全体の市況の中からいえば堅調に推移した。

 昨年末、そして今年の彼岸期、母の日と切花では輸入品の下げが目立った。エクアドルのヒペリカムやマレーシア・韓国の品質が安定しているスプレーキクなどは気を吐いたが、それ以外の中国のカーネーションなどは物日になると溜める癖があり、インドのバラやケニアのカスミソウなども極端に価格が下がった。

 かつて日本も産地で荷を溜めることがあった。諸外国の生産地の意識はまだその段階でいかに顧客に役立とうとするかに仕事の焦点を当てていない。カーネーションというと国産はコロンビアや中国に押されて大変だと思うかもしれないが、単価は以前と違い安くなっているものの、買参人の信用だとか信頼は以前にも増して強くなっていることを知っておいて頂きたいと思う。

日本は一国だけで生きていけるわけではないので、当然輸入の花も欠かせない。輸入商社の皆さんの苦労がそこにあるのだが、物日になると安くなってしまうのは困る。原産地との再取組みが必要であろう。

鉢物は物日相場がなかったものの、昨年のようなカーネーションの暴落市況もない。結局カーネーション、エラチオールベゴニア、アジサイ、ミディ系のコチョウランや他の蘭鉢、クレマチスやカラーなどが売れ筋となっている。昨年の都心部では3,000円以上のものではアジサイが、3,000円未満のものではカーネーションが中心に動いていた。日頃から努力している店は前年をかなり上回っていたことは花の拡大の余地が大きいことを示している。

投稿者 磯村信夫 : 2005年5月 9日 18:32

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