大田花き 大田花きコーポレートサイトへ
 

« 手取り確保の方法 | トップ | 使命感に燃えて・・・ »

2005年6月 6日

この6月第1週で変わったこと

多分今年の流行語の一つになるであろう“COOL BIZ”は定着しそうだ。“COOL”の「涼しい、かっこいい」と“BISINESS”をあわせて“COOL BIZ”で日本の熱い夏を乗り切ろうと小泉内閣は提唱している。成功させたい理由の一つに、内外格差是正がある。既に西側先進国ではそうなっているからだ。20世紀最後の10年で西側先進国の大人の男達は、メトロコンシャスですべからくおしゃれになった。世界のファッションの発信地はミラノ・パリ・ロンドン・ニューヨーク・東京で、ヨーロッパでは金融街の人たち以外はネクタイをしないことが本当に多くなっている。だいたい、ネクタイを着用していても、ヨーロッパでは白いワイシャツを着るのは礼装のときだけで、普段のシャツは薄い色がついていたり、柄があったりして、シャツに拘るのがヨーロッパ風。その辺、米国人は日本人と同じで白いワイシャツが多く、ネクタイの色の方にウェイトを置いている。日本はご存知の通りシャツのレベルが先進国の中でも非常に低い。背広とシャツの釣り合いが取れていない人を良く見かける。ようやく“COOL BIZ”で日本のシャツのレベルが上がってくると思うと、大変嬉しい。

 只今、ホットな花の消費の変化は、白のシャクヤクだ。いままで白が一番安かったのに高くなった。それは白のシャクヤクはブーケで使うからだ。絶対量が出てきたら乱高下もしようが、今のところ非常に順調だ。このように社会の動きに合わせて花の好みも変わっていく。

それともう一つ。大田花きではセリの原産地表示を始めて早4年になる。その間次のようなことが起こっている。マレーシアのキャメロンハイランドの2つの農場のミックス箱は、国産の最上級品と同じ価格帯で取引されている。これが面白い。このように卸売段階では原産地表示をしているが、小売店となるとどのようにしているのか。表示をしてもらうように小売店に協力を求め、花の小売店でも原産国、国内なら県や町が分かるようにしたい。母の日のカーネーションをみると、卸売価格で国産品の150円があれば、コロンビア産の60円や20円もあり、中国産の35円や5円がある。消費者にどのように小売りでの価格差を理解してもらうのか。プロの評価が小売りの現場で消費者にわかるようにしたいのだ。

私事だが、近所のスーパーで3月にバラが安かったので買ってみたが咲かなかった。インド産だった。しかも咲きにくい品種だった。しかし、私が見て「咲く」と思って買ったものだった。だから妻は2度とその店でバラを買わない。母の日過ぎ、輸入品も減り、輸入品はより吟味されてどのバラも咲くバラばかりになった。しかも卸売価格も小売価格も安い。にもかかわらず、3月に咲かなかったバラの印象で妻はバラを買わない。このようなことを避けるには、小売店での原産地表示が欠かせないと思う。食べるものだったら冷蔵庫や胃袋に行き、常温で長時間置きっ放しということはない。しかし、花は買ったときから常温に置きっ放しだから、花こそ原産地表示を義務付けるべきではないかと小生は思う。

投稿者 磯村信夫 : 2005年6月 6日 18:27

Copyright(C) Ota Floriculture Auction Co.,Ltd.