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2005年6月20日

消費は週末型に完全移行

6月12日(日)の北京日報に北京市民が1年間に購入する観賞用植物の総額は5億5千万元に上がっていると報じられた。また、同記事に市場調査で80%の家庭が観賞用植物を購入したことがあると答えており、室内装飾として需要が高まっていると言える。一方、総務省によると日本全体では40%の家庭でしかホームユースがないとしている。この2つの数字はどちらが正しくて、どちらが正しくないのかわからないところである。唯一、確かだと思うのは中国ではこれから花の消費が増えようとしている。日本ではまずは一服で、新しい時代の生き方をそれぞれが確立し、次の花の需要の前段階になってきている。私が大田花きの社長だから言うのではない。例えば朝日新聞の湯浅先生の「花おりおり」のコーナーは一時夕刊に移ったが、また朝刊に復帰した。一面だからすごい。産経新聞でも「皇居の花」として一面で似たようなコーナーを設けている。

土曜日、高島屋のお中元の新聞広告をご覧になっただろうか。生花でボール状にアレンジし、それをアイキャッチとしている。花のイベントだけでなく、路地裏園芸やマスメディアの記事など本当に花が多く使われている。確かに見栄の消費は殆ど姿を消したろうが、1990年代に花がたくさん使われていたこと、その経験を踏まえた需要が予期できる。それは何かと思い、またいつ本格化するかを見極めに昨日街を見て回った。父の日と梅雨の晴れ間だったから、めぼしいお花屋さんは良く売れていた。5Sが行き届いた店でないとまず売れなくなったと痛感する。それからキーパーを置かないお店も多くなってきたから、バラのように咲いていく過程を楽しむものは、荷がごちゃごちゃとありすぎるとあまりきれいだと思わない。もう少し生きが良くてシャキッとした切り前のものがあると手を出しやすい。五分咲きになったものがギューギューに詰まったものがあるとどうもいけないということだ。これはユリにも言える。

 昨日確信したのは、花の消費はは週末型に移行したということだ。例外はオフィス街の花店くらいで、殆ど全国の花店は週末型になった。だから週末に向けての小売店の買い気は天気が悪くなければ今まで以上のものがある。その代わり、月曜日、或いは火曜日の鉢物は週末の売れ具合を反映する。水曜日・木曜日は月曜日・火曜日の荷があまり多くなければ品揃えのために仕入れを起こすが、普段はまあ仕入れるか我慢するかのどちらかで、あまりウェイトが置かれない。このように仕入れる日、或いは相場が立つ日が少なくなっているところに問題があって、卸売会社は小売店・仲卸ともどもこれをどのように平準化していくか、打開策を見つけて行動するのが現在の流通業者の課題である。しかし、消費は確実に週末型になっている。

投稿者 磯村信夫 : 2005年6月20日 18:22

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