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2006年1月 9日

外部化

2006年第2週、今週から平常な取引である。店売りは、年末にあれだけ販売してしまったから、スイートピーやチューリップ、プリムラ類などを除き、小売りの動きはよくない。今年は寒いからなおさららしい。しかし、結婚式はもう始まっており、今週は葬儀も行われるので、業務需要中心の展開になっていく。

結婚して2回目だろうか、年末年始に家内の買い物に付き合った。すると外部化、いわゆるアウトソーシングが家事の中でここまで進んでいるのかと本当に感心させられる。
企業ではあらゆるものをアウトソーシング化せざるを得ない。その企業が企業文化として残し、発展させたい仕事や資産以外は、できるだけ自社で持たずに外部化した。人材もパート・アルバイト・派遣社員を使っていきたい。そうしないと競争の中で次の設備投資をする資金を生み出すことができない。競争激化の中で日本の企業はこのように考えてきている。
そして外部化は家事においても食だけでなくあらゆることで行われてきている。花でもそうだが素材を買って自分で活ける、あるいは植え込み、育てるという花好きの人もいるが、時間をかけずにできたものを買って飾るという人たちのウェイトが益々増えていく。この正月にはスーパーマーケットにも百貨店にも行ったが、値段ではなく評判、実績を積み重ねたところは一味違う。この一味を作っていくことが必要だ。繁華街の花店はこのように味付けされた花のウェイトが高いが、商店街の花店ではサービス花束以外は素材売りが多い。ライフスタイルと少し合わなくなってきてはいないだろうか。
またこのキーワード「外部化」は、顧客と密着することにより、あらゆる企業の生き残りの道を示している。正月休みに留守にするお客様の家の鍵を預かって、鉢物に水をやったり、旅行から帰ってくる日の1月3日の昼間にはリビングのテーブルの上に春めいた花を飾っておいたり、バックヤードの殆どない路面店に水揚げサービスや値札付けをして納品する仲卸がいたり、農協花き部の販売戦略に従って経済連東京支所の職員と一緒に販促活動をする卸売会社の社員がいる。「代行サービス」や「外部化」というのは今後の花き業界の大切な収入源となっていくと思う。

投稿者 磯村信夫 : 2006年1月 9日 16:19

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