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2006年3月20日

移民も大丈夫なのではないか

昨日第28回全日本ラングラウフ月山大蔵大会に行ってきた。今年は20回連続出場の表彰を受けたが、このラングラウフ大会も団塊ジュニアが小中学生だったピークの頃、4,000人弱の参加者がいたが、いまでは1,000人くらいに減った。20年前に最上郡舟形町の花き生産者や農協の方と一緒にラングラウフを始めたが、その間この地域も成熟国家としての新たな進展をしてきた。
舟形町は雪が深く、お墓が雪に埋もれているので3月のお彼岸はしない。ここで農業を営んでいくためには収入の面からだけいくと、夏に人一倍働いて、稼いでおかなければならない。そんなふうだから嫁の来てが少なく、中国の吉林省から多くのお嫁さんをもらっている。同様にフィリピンからもそうだ。新庄地域のお父さんお母さんが優しく迎え入れてくれるから、海外から来たお嫁さんたちも本当によく地域に溶け込んで生活している。

話は変わるが、昨年、今年とオランダでたくさんのポーランド人が農場やら花束加工場で働いているのを見た。ポーランドの人たちは日本の鹿児島の人と同じように、毎日と言っていいほどお墓参りをするし、先祖や家族を大切にする。日本人の我々と宗教こそ違うものの、似たような精神面を持っているのでとても気が合う。ポーランドはEUに加盟し、大変な面もあるが、メリットは大きいし、先に進んだドイツやオランダなども中長期的にはメリットが大きい。
日本もFTAやEPAでアジアの人たちと行き来が多くなる。新聞を開けば靖国問題や歴史問題、領土問題など中国や韓国とのいざこざが目に付くが、実感としてはアジア諸国でも日本の受けは良い。舟形や肘折の人たちの中国人やフィリピン人の受け入れ方を見ていると、偏った職業にだけ就くようなことがなければ、すなわち日本人が嫌がる仕事だけを外国人にしてもらおうとさえ思わなければ、大体において移民を受け入れるだけの度量が日本にはあると見てよいと思う。

私はここ5,6年、毎年ラングラウフで肘折温泉に行く度に、日本人の包容力と外国から着たお嫁さん他、働き手の相互信頼を確認して帰路に着く。EPAは日本が推し進めるべき政策であり、慎重な中にも急いで締結数を増やしていくべき政策である。

投稿者 磯村信夫 : 2006年3月20日 10:10

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