大田花き 大田花きコーポレートサイトへ
 

« 人材 | トップ | オランダHorti Fairに向けて »

2006年10月23日

新しい消費の予感

 たくさんの方にIFEXにお越しいただき、誠にありがとうございました。出展者はこの日のために新しい提案を用意し、それをつぶさに見ることができた。前回と代わり映えがしないと見る人もいるかもしれないが、よく見てみると趣向が凝らされており、花き業界の時代を先取りしたものを大変多く見聞することができた。それらを1、2年かけてブレイクダウンしていく、それが業界の発展へつながっていくことだろう。
 さて、昨日大田市場まつりが開催されたが、お天気に恵まれたせいもあって、花の即売会は大変盛況だった。全国の百貨店9月の売上では、紳士服がプラス6.2%と気を吐いている。新しい時代がはじまってきているかのようだ。
 まずは僕が考える花き業界の近未来について・・・。今、花き業界はカジュアルフラワーから始まり、ガーデニングブームが過ぎ去り、花は珍しいものではなくなって、フラワーアレンジメント教室の生徒が少なくなっている。だから、前から比べたら人気がなくなっている方向へ行っている。
 昔からジーンズを見ていて今回のブームは、ボトムスからはじまって擦り切れジーンズまで古いヴィンテージもののような加工が一巡したと思ったら、また紺のジーンズへと戻る。昔ジーパンと言われていたものが、飽きられてチノパンへ移り、しばらくしてまた大のジーンズブームになって今がある。確かにチノパンも少しは見るけれど、ジーンズはジーンズで発展をしている。花もこのような流れであると思っているのだ。あらゆる花の種類で新品種が何百では利かないほど毎年投入されているから、消費者が飽きるはずがない。前から言っているように、男性衣料は一巡して最後に上がってくるものだから、景気循環で花の売れるタイミングと同じだ。特に今日の衣料品は日本の男性も無粋が売り物では生きていけず、「ちょい不良(ワル)オヤジ」までいかなくてもジェントルマンのたしなみをもった大人の男の身だしなみ、そして作法、それが一定所得、一定教養以上の男性に求められるような時代背景がこの日本にある。
 若者の生活文化だけでなく、大人の生活文化がアジア諸国に受け入れられる今日になっている。その中に花がある。昨日の市場まつりでの花の売れ具合を見ていると、切花がよく売れるので、即売係りも切花売り場から鉢物の方へ、声の大きな販売員を助っ人に出したようだ。新しい花の大衆消費文化がもうそこまで来ていることを昨日の市場まつりで実感した。

投稿者 磯村信夫 : 2006年10月23日 00:00

Copyright(C) Ota Floriculture Auction Co.,Ltd.