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2006年12月 4日

暮れの準備

12月に入り、ようやく寒くなってムードが盛り上がってきた。売る方の私たちは11月の月中から入れ込んでいたが、昨年は寒波が早々と襲来したので売り手と買い手の息はぴったり合った。今年は暖冬だから12月に入りようやくというより、例年通り12月から買い手もその気になってきた。

今年の曜日回りから、もう12月の最終週の納品分については注文を受けきれないなど、スペース上、人手の上からもむずかしくなっているようだ。特に今年は人手が久しぶりに足りない。今後の一つの基調になっていくだろう。

駐車禁止から、大手宅配業者は運転手以外にもう一人、人をつけている。体力のないトラック会社は油高で収支合わせが大変で、運転手さんへ十分な手当てが支給できないでいる。だからトラックの台数はあるが、運転手がいない。こういった状況に今年はなっている。そうなると搬入も搬出も極端なピークは無理で、なだらかな山にせざるを得ない。余分にお金を出すというのであればともかく、価格据え置きとなると要望に応えることがなかなかできにくいとトラック会社は言う。

労働分配率を運送業界は世間と比べて下げたままだったので、人手不足に泣いている。花き業界はいかがであろうか。賃金水準を見ていてかなりばらつきがあるが、総じて人が資本の割には割安ではないだろうか。

以上見てきたように、今年の暮れが以前と異なるのは、人手が不足している点だ。よってどのように合理的に消費者に荷を届けるかを考えなければならない。そうすると、切花も鉢物も29日までだらだら引っ張るということになる。また実際の業務を進めていく上で、商流の打ち合わせはもちろんだが、物流の打ち合わせをトラック会社とよくしておく必要がある。もう一度繰り返すが、都内にある三つの共同荷受け所はいずれも10・11月、何年かぶりに前年の取扱量を上回った。それは油をたかなくても良い時期に出荷したいという荷主、生産者の意向で、10・11月の量が増えたこともあるが、それプラス運転手の手配がつかず、産地は市場への直送をやめて、荷受け所経由とするところが多くあったということだ。物流は我々花き業界にとって生産や品揃えに、勝るとも劣らない大切な機能だ。ジャストインタイムに物流させるにはどうしたら良いのか。それぞれ取引先と入念に打ち合わせをして欲しいと思う。

投稿者 磯村信夫 : 2006年12月 4日 00:00

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