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2007年1月 3日

ストーリー性とサプライズ

 明けましておめでとうございます。本年も宜しくお願い致します。新年にあたり、二つの花き業界の目標を皆様と共有したいと思います。

1、普通の花をよく売れるようにする
 花き生産は時代をとらえるのが決して楽ではありません。それは三年も前に仮説を立て、技術を磨いて、そしてようやく今製品化されているからです。三年前に今を予測することの難しさといったら、我々流通業も、生産者の苦労を自分のものとして感じなければなりません。だから生産者はどうしても無難なものを生産する傾向になるのは人情でしょう。そうやって作られた花を消費者に見せる工夫をしましょう。新しくその花をアピールするアレンジと説明書き、あるいは良さをより解かりやすく説明、出生地をはっきりさせるなどして、ストーリー性を強調して販売していきたいものです。こうすればマンネリ化なぞ起こりません。マンネリ化はいつでも自分で自分をつまらなくしていることから起こります。まずは自分でおもしろがりましょう。自分でどうしたらもっと仕事がおもしろくなるかを考えながらそれぞれ自分の仕事を致しましょう。

2、消費にアクセントをつける
 種苗会社は日夜努力して新しい花を生み出しています。生産者の民間育種家も日本にはたくさんいらっしゃいます。プロは細部にこだわる。素人ならぼんやり見過ごしてしまうものを、違いの分かる人として、その違いを強調していきます。素人目にもわかる珍しい形のもの、個性的なものも一年にいくつか出ます。でもそのいくつかは花の場合、少量ですからなかなか入手が難しいのです。そういったヒット商品以外の他の新品種を、我々業者は種苗会社や生産者に変わってこんなに素晴らしいと細部を強調して、消費者に買ってもらいたいものです。消費者にサプライズを買ってもらう、マニアックな知識をつけて花を買ってもらうのです。

以上、このストーリー性とサプライズを今年は強調して花を流通させていくところに、昨年より素晴らしい今年が約束されると思うのです。

投稿者 磯村信夫 : 2007年1月 3日 00:00

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