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2007年4月23日

利益と資金繰りが勝ち負けを決める

21世紀の日本では会計や経理、お金の問題についてなどの本がよく売れている。「さおだけ屋・・・」や「なぜ、社長のベンツは・・・」、はたまた「女性の・・・」など、本屋に行くとかなり読みやすい入門書がある。

営業力があっても、何か新しいものや新しいサービスが思いついたとしても、結局経理の知識がなければ会社は存続しえない。起業しても10年間で7割が消え去っていくわけだから、お金のことがわからなければ、またお金の動きから企業活動が見られなければ会社は存続し得ないのである。

何もそんなに難しいことではなく、独り者にしても家族のいる者にしても、家計を営んでいるはずで、そこでは収支をつけて黒字にして生活をしているはずだ。事業もそれと同じようにすれば良い。事業を営む上ではビジネスをやっていくわけだから、当然ビジネスの勉強をしなければならない。花屋さんで弱いのは、このビジネスをお金で置き換えて見るという見方である。日次決算でも、週次決算でも、月次決算でも、ちゃんと決算金額から、自分の姿を映し出してPlan do check actionすべきだ。花屋さんだけでなく、花き業界全般といっても良い。そうでないと銀行への金利を支払うのが仕事になってしまう。僕自身は、お金は貯めてから投資をする、回収してからまた投資、こう考えて経営をするのが性分なので、結果として黒字が続き、手数料自由化前に大田市場が地震に遭い、しばらく閉鎖しても、その地震が原因で、会社を倒産させないで済みそうだし、卸売市場の自由化でビジネスチャンスを物にするため手も打てそうだ。“備えあれば憂いなし”で、キャッシュを大切にする経営は、僕は小売ではないが、一番重要だと考えている。会社は作るときは企業家のものでも、出来てしまったら社員と取引先と株主、それはいわゆる世間様のものだから、そんなに簡単につぶすわけにはいかない。

消費者は本能的に家計を黒字にすべく、行動をしている。もちろん一時の情動に駆られる、気分で消費するといったことがあるだろう。でもこの気分まで含めて、かなり経済合理性はありそうで、かしこい消費者である。そうなると、小売店は時代に合わせて内装や外装を変えたり、場合によっては出店したりしなければ売上を維持・発展できないから、当然、積立金を別途用意しておかなければならない。このような経営に則った施策が欠かせないわけで、もう一度花き業界の人たちは経理を勉強して、予算管理を徹底する必要がある。

投稿者 磯村信夫 : 2007年4月23日 00:00

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