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2008年1月14日

商売の秘訣?環境、安全安心に応える?

新年の相場の推移は2005年度並みとなっている。昨年は第4四半期すべて追い風であったから、総平均単価で切花、鉢物ともに前年比で2割安い状況が続いている。消費者心理と市場の声だろうか。生産者は生死を分ける状況になっており、大変なご苦労をなさっている。

年末年始の日めぐりは消費者にとって大型正月休みのカレンダーであった。だから7日の仕事始めが多かった。一方産地や小売店は、昨年押し詰まっても良く売れ、最終週52週がその前年よりも入荷量が(地域によっても異なるが1割?2割)多かったので、小売店や仲卸はその分在庫を持つこととなった。そして、年末の雨や雪である。在庫を抱えたまま初市となった。株式市場も下げ相場となり、石油高や食料品高で節約型の消費になっている一般層に加え、裕福層までもが消費マインドを冷え込ませた。

花だけでなく、青果物も同様の出荷傾向だったし、株式市場も、小売店の福袋以外のバーゲンセールにおいても、昨年秋口から持ち始めた景気後退の不安感が現実のものとなってあらゆるものの消費が縮こまっている。

先週一週間、相場立て直しの週として取り組んできたが、業務需要は例年通りだが、個人消費が今ひとつ、ここが昨年と異なる点だとはっきりし始めた。油高、生産資材高、運賃まで上がって、生産者はじめ花き業界の誰もが安値を望んでいない。

消費マインドとマーケットの需給バランスはかなり厳しいものがある。では打開策は?店頭での原産地表示、農場や生産者の写真、香りの提案、切花採花日や花保ち保証日数、環境に配慮していることのPRなど、消費者が自ら参加したいと思っている市場の声を卸売場や仲卸・小売の店頭に反映させることだ。環境、安全安心、セラピー自分たちがこれを買うことによって恵まれない人たちが良くなっていくこと、ここに花き業界としても今こそ本格的に取り組んで行く必要がある。社会の声をどのように商売で捉え、答えを出していくかが問われている。

投稿者 磯村信夫 : 2008年1月14日 00:00

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