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2008年6月23日

大田花きの株主総会

フラワーオブザイヤー2008春にユリオリエンタルのスイートメモリーが選ばれた。ピンクの八重種で花は小ぶり。今までのキャラ立ち(キャラクターが立っている、個性的)のものから、エレガントで優しい雰囲気をもつ花が一番人気となった。なにか時代が動いているのであろうか。

21日の土曜日、第20回株式会社大田花きの株主総会が開催された。大田花きの株主総会は質問がいくつもあり、出席いただいた株主の皆様方へ会社の方針を私から直接お話し、株主の皆様にご理解を賜わるまたとないチャンスとなっている。今回の株主総会は第20期事業報告等についての説明の他、買収防衛策について二つの議案をお諮りし、新取締役の承認をお願いするといった三つの決議議案があった。

質問の中で手数料自由化や規制緩和についてどう対処するかとの質問があり、現在日本列島に花の欲しい人があればどこでもお届けできるよう、日本全国におよそ150の卸売市場と200の仲卸、そして2万4000の花・植木小売業者があり、スピーディーに過不足なくお届けすることが出来る今の流通システムは今後とも大切にしていかなければならないと考えている。今、各流通業者の営業利益率は決して高くなく、手数料率が0.5%でも下がったら営業が立ち行かなくなるところが出る。行政府は提出された希望の手数料率を受理する際、その会社の財務体質を良く調べ、無理のないものであると判断したとき、その料率を認める。2009年4月から第一回目は3年間で2012年3月末までとし、二回目からは2年毎に申し出で、財務体質を条件に承認するという形になる。そうすれば自分の存続しうる利益を確保しながら各社は営業を続けていくことになる。大田花きにおいては、花の生活研究所からはじまる花のサプライチェーンをより効率的にすべく、自前の組織や意見を一にする方たちと協業していく所存だと、こう方針をお話した。

買収防衛策については、東京証券取引所が今後上場するにあたり、議決権なしの株式を公開するとした考えを見習い、日本で最大のせり取引所を運営する会社としてより偏りがなく、どこの産地もどんな種苗会社の品種であろうとも、今まで通り適正に評価されるよう、30%以上を取得する株主が出てきたとき、社外取締役で構成する第三者機関を作り、株主の立場で30%以上の買収を認めるかどうか判断をしてもらうこととした。

また大田花きは8名の取締役のうち6名が社外の役員で、取締役会で決定された方針を執行役が実行することになっている。今期は卸売市場流通のエキスパート2人と、花の育種・種苗、そして世界の花の産地と種苗業界に詳しい方。商社マンとしてその中でも農産物の流通やら世界の権力機構、国の動向などに詳しい方。また会計士でありながら税理士でもあり、会計上の知識だけでなく考え方が現実的な方、そして弁護士で法務に詳しい方と多様な陣容が整った。今日から実質新しい執行体制で会社が運営されている。

生産者と小売店が今までにない困難に立ち向かっていらっしゃるとき、どのようにすれば花き産業は持続的発展が出来るかどうか、弊社は少しでもお役に立ちたいとこれからも努力いたしますので、引き続きご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。

投稿者 磯村信夫 : 2008年6月23日 00:00

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