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2008年7月21日

経営判断が大切

17日(木)大山参りをしてきた。丹沢山系で相模湾に向かい一番先頭が大山だ。
阿夫利神社があり水産や青果の市場の人達が講を組んで江戸時代からお参りしている。
私も父の後を継ぎ講元に就いて早10年。大田花き睦講は50年以上も続いている。今年そこでお参りをしたことは、経済の先行きが不透明な中、胡蝶蘭の鉢物に代表される法人需要が活発になりますように。節約思考の一般消費の中で特に花を手控えるようになった30歳代、40歳代の人達が去年と同じように花を買ってくれますように。そして石油高や資材高の中、消費者もそうだが誰よりも生産者が大変なので、冬場頑張って生産された花がスムーズに消費され、応分の見返りが生産者にあるように、とお願いしてきた。
日本の消費者や企業は原材料の値上りで消費税が11%になってしまったような懐具合だ。消費税の5%は巡り巡って国民に還元されるだろうが、6%分は原産国を潤す。そうなっているから世界経済の中ではアメリカの調子が悪くなっても引き続き好調という国も多くあり、デカップリングで主役が多く出てきて世界経済の実体も複雑になってきている。限られた情報の中で近未来をどう捉え、どのような手を打つかによって企業の明暗が決まってくる。改善運動だけでは新しい局面に入った世界経済の中で事業を継続・発展させるのは難しい。その意味で経営者の資質が問われる時代となっている。
日本の花き業界は既に国際化しており、胡蝶蘭の鉢一つとっても、消費面では日本の外資系金融会社はサブプライムローン問題から贈らなくなっているし、生産面でも台湾の苗はオランダの会社が苗の品質を厳密に査定した為、台湾の業者は学習し日本のレベルよりも上になっている。国際分業の中で、日本の胡蝶蘭生産は開花株を台湾から輸入するという相互依存の関係となっている。その為施設の回転率で商売をする農業となっており、胡蝶蘭相場が3月から6月中旬まで安くなっても続けて苗を導入し生産しなければならない。この事象をどのように捉え、どういう手を打つかが経営者の重要な仕事で、それによって企業の明暗がはっきりする。こういう時代になっているのである。

別件ですが、生産者は夫婦二人で花を生産・出荷することが多くなってきています。かつてはパートさんも雇っていましたが、今はそうではありません。土日には勤めに出ている家族の協力を得て手入れや出荷をします。手が増えますから月曜日の出荷量が多くなります。特に昨年からの傾向ですが、需要よりも多い入荷が月曜にあり金曜は月曜よりも少ない状況です。月曜に相場を崩しそのまま一週間を終えてしまう、という事が物日の時でも多くあります。現在の出荷量からして「週の始めには少なく、週末には多く」をお願いする次第です。

投稿者 磯村信夫 : 2008年7月21日 00:00

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