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2008年9月 1日

新しいバラ生産の段階

日本のGDPは第一四半期、年率換算でマイナス2.4%となった。シンクタンクの分析では、余剰の設備も人員もあまりないとして、第一四半期を底に、大企業は業績を反転させるとしている。しかし、生活関連物資の値上がりで個人消費がしぼみ、中小零細企業を中心に底ばい状態が続くとしている。今回の特徴は中小零細企業、とりわけ内需関連が上がらないということだ。シンクタンクは言う。「しかし以前のようにどんどん悪くなるという状況下にはありません。」

石油はじめ、生産資材の急激な高騰で対応が追いついていけず、不安な気持ちを持つ人が多い花の生産業界ではあるが、8月30日(土)に第18回大田花き薔薇会議が盛大に執り行われた。花作りで冷房をしていたのは胡蝶蘭栽培だけであったが、夏場の品質を上げようと西南暖地のバラ生産者が最初に導入した。2年前から石油が値上がりし、深夜電力を使って油代の節約にも使った。こうして農業分野でヒートポンプをいかに使い、湿度のコントロールまで行なって一年中品質の安定した多種多様な薔薇を需要に合わせて作って行くかという段階に日本のバラ生産は突入した。需要にあわせる、あるいは半歩先取りする、そういったタフで攻撃的なバラ生産に入ったわけだ。現段階はヒートポンプを組み入れた栽培方法は先駆的生産者が試行を繰り返し、会合を持ちながら意見交換をし、自分の新しい技術とする。こういった進化の過程にあるが、バラの切花は日本の花き産業の大看板であるから、この機に進化し、多数の成功者が出ることを願っている。もちろん日本の花き市場は助力を惜しまない。

投稿者 磯村信夫 : 2008年9月 1日 00:00

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