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2008年9月15日

伝える力

昨日、定点観測に出た。一部の新聞にも出ているようにガソリン価格の値下がりで消費マインドはいくらか明るさが増しているようだ。だが、秋物の洋服は気温が高いせいで動きが鈍い。昨年は真夏に秋物を出していて売れていたが、節約志向で準備するだとか先取りするだとかの楽しみ方をしなくなっているようだ。これは花も一緒で、季節の先取商品や新品種が出たときにプロモーションをしっかりやっておかないと評価されにくくなっている。今年の9月のように、暑いときもあるし夕立があるなど、天候も今ひとつだとするとどうも見過ごされてしまう。物日は売れるが、間の日が効かないと小売り商は言う。それは無理して先取品を買わないというマインドが消費者にあるからだろう。どのようにお客様に周知させるか、B2CにしてもB2Bにしてもプロモーション活動の必要性を強く感じる。

この9月、冬場の作付けをどうするか産地は意思決定する。真冬も変わらず生産すると決めたところは特別に販売対策会議を開き、どのように消費者や小売店に生産地の苦しい胸の内現状を知ってもらい、いかに販売につなげるか、対策をともに話し合う。

つい4年前までは卸売市場はプロの集う場所として、何の説明もせずして淡々と取引が行なわれていた。しかし相対がセリと同様の取引と認められ、比率が高まり、買付も正式な取引と認められるようになった今日、かつての卸売市場と全く違った形態になっている。際立った違いはプロモーションの力があるかないか、やり方が上手か下手かである。それによって産地はその卸と付き合うか付き合わないかを決める。プロモーションは少し長い目で見れば、必ず産地に利をもたらすからだ。

投稿者 磯村信夫 : 2008年9月15日 00:00

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