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2009年1月 5日

お正月は吉と出た

明けましておめでとうございます。


昨年の12月は大変重苦しい雰囲気の中で、お歳暮、クリスマス、年末の商戦が展開された。お歳暮、クリスマス需要は前年よりかなり落ち込んだが、年末はお天気によって明暗を分けた。関東地方はお天気に恵まれ、足りなかったところも多く出るなど、1月3日の市、5日の初市とこじっかりした商況が展開されている。あいにくのお天気だった北陸・東北・北海道などでは、小売りの業態により、またお店により売れ具合はまちまちだったようだ。

海外に目を転じると、アメリカではクリスマス前に早くもクリスマスセールを30?50%オフで行なうところもあったらしい。花は1割?3割客単価は下がったようだが、例年の数は売れたようだ。日本と同様、インターネット販売は好調で、インターネット花店ナンバーワンのプロフラワーズで昨年よりも1割増えたようだ。アメリカは会社の人員についても機能を最優先するため日本人から見ると情け容赦ない待遇をしていると感じるが、その分効率的で競争力があるとも言われている。日本から見ていると、非人情のようにも思うが、リストラされた人たちが身近にいるアメリカで、クリスマスに花を例年通り使ってくれたと何人ものアメリカの花屋さんやスーパーの売場の責任者、そしてインターネット花屋さんが言っていた。アメリカ人に言わせると、アメリカと比べ動きがゆっくりしているというヨーロッパでは、フランス、ドイツ、ベルギー、オランダとも、昨年とほとんど変わらず売れていたようだ。さすがに贅沢なものは売れが鈍かったようで、例年より若干単価を落としての販売だったようだが、変わらず売れているという状況だったそうだ。確かに住宅バブルだったアイスランドやスペインやイギリスではオランダの市場でエクスポーターの買いは鈍かったと市場の人間は言っていたが、何か破滅的にも報道されているロシアはしっかりした需要だったそうだ。総じてEU諸国では、法人需要があまり多くないわけだから、花から見た暮らし向きは何か豊かな感じがする。

休みの間、第二次世界大戦後の花き業界の年表を作っていて、このままじゃいけないと自らを奮い立たせたことをお知らせしたいと思います。昭和20年(1945年)の終戦から20年間が日本の花き産業の幼年期。昭和40年(1965年)から30年間が日本の花き産業の成長期。ホームユースやガーデニングなどもこの時だった。一般社会では昭和60年(1985年)頃から成熟社会に入ったと言われていたから、花き産業はその後10年かかってホームユース、ガーデニングと成長していったわけだ。そして平成7年(1995年)から成熟期が始まっていった。まだ花屋さんの数は増えていたし、ガーデニングブームも始まったばかりだった。しかし平成9年(1997年)に消費税が5%になり、三洋証券、山一證券が倒産したり、平成11年(1999年)からは花の価格もデフレ化していった。2009年、今は成熟期から衰退期に入ったのだろうか?環境が叫ばれるこんな時こそ花と緑が人々に人間が持つ本来の人間性を思い出させ、自分や社会を調和の取れたものにしてくれるはずだ。「成熟期でよいが、衰退期にさせてはならじ」これが花き産業人の一人である私の心意気。だってそうでしょう。誰がやるのですか。我々以外にいません。我々自ら日本国民に花と緑を届ける。そういう気持ちをもって毎日の仕事に邁進してまいります。

本年もよろしくお願いいたします。

投稿者 磯村信夫 : 2009年1月 5日 00:00

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