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2009年7月 6日

これからの産業は第一次産業と第三次産業か

七夕というと仙台が有名だが、7月は湘南の平塚が見応えのある七夕飾りをして、街を賑わせている。今年は景気がよくないから気持ちだけでも不景気風を吹っ飛ばせと力が入っている。横浜から小田原までの間に大企業の緑豊かなクリーン工場が東海道線の車窓から見える。しかし今回の不況で工場を海外に移し、広い空き地になっているところがいくつもある。工場に勤めていた人たちは大変だろうが、そういう地域の事情まで含んで七夕を楽しんでもらおうと平塚の人たちはより力を入れているかのようだ。
生産人口は毎年少なくなって、工業は生産拠点を海外に移す。また65歳以上が今5人に1人なのに、2030年には3人に1人になる。リタイヤした世帯の支出は働いているときの30%減で7割程度。収入は60%減って4割程度になるから、どうしても貯金を取り崩す。高齢化すると貯金を取り崩す。預金が減るから金融機関の整理・統合が必要だ。

食べるものや花の支出については、高齢者は子どもがいる世帯と比較すると金額で1人あたり120%支出してきたし、今もしている。高齢化とは良いものをそれ相応な価格で買うことのようだ。だから、年輩者は国産の品物が大好きだから、国産の消費金額の総額はそんなに減らない。特に花き産業においては、少子高齢化でシングルが多くなると予測されるが、ワンルームというのではなく一定の広さを持った1LDK、2LDKになる。室内空間を豊かにしようとするし、街の家並みや景観を整えていくことが日本の豊かさにつながるので、花と緑が使われる場所が増えていくと予測する。農業の中での花のウエイトが高まると私は見ている。
また林業はCO2削減の中で脚光を浴びている産業だから、CO2マーケットより資金を得られることになるので見通しは明るい。

日本は今後とも移民政策に慎重だろうから、工業が少なくなって一次産業と三次産業が産業の中心になっていくのではないのか。ものづくり、確かに付加価値の高いものは今後も作っていくだろうが、日本の工業のウエイトは確実に減っていくと平塚を見てそう思った。

投稿者 磯村信夫 : 2009年7月 6日 00:00

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