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2009年8月17日

大田区・品川区のガーデニング・家庭菜園の例

農業について一般の人たちの関心が高まっている。産業としての農業ではなく、趣味の家庭菜園の人気も再燃してきている。農業については今まで触れてきたので小さなガーデニングや家庭菜園の大田区・品川区の動きを探ってみよう。

大田市場のすぐそばには旧東海道がある。大森警察から平和島までの間、昔ながらの道が残っている。そこから国道15号線に合流して、旧東海道は消えてしまっているが、その先の鈴ヶ森から品川まで旧東海道がある。大田市場のすぐそばの旧東海道の側には、大きな「平和の森公園」があって、水辺の生き物や緑を楽しめる。その先には「平和島競艇場」がある。鈴ヶ森の旧道を通ると、右脇には勝島がある。平和島とか勝島とかいずれも支那事変以降、第二次世界大戦中に埋め立てられたことが名前でもわかる。「しながわ水族館」やら大きな公園があって、その右手には「大井競馬場」がある。「平和島競艇場」と「大井競馬場」が向かい合っているのが面白いが、このところの緑は今ではすっかり森と化している。旧道の「鈴ヶ森処刑場」を品川寄りにちょっと行ったところに家庭菜園がある。このまわりの人たちは小さな区画だが家庭菜園を楽しんでいるのだ。またその先の立会川のところに坂本龍馬の銅像があり、そこには勝島運河として有名でボラがたくさんいるところだ。その護岸は一マス一マス品川区民に貸し出ししており、みんな花を作っている。一年中季節の花が咲き乱れていて、一マス一マスそれぞれ工夫が凝らされている。ベランダ園芸を楽しむ人も多いが、こういうみんなが散歩するその場所を自治体が貸し出しきれいにしていく。これが新しい市民運動となってきているのだ。大田市場の最寄りの駅は流通センターだが、改札を降りた正面の花壇は「東京港野鳥公園」を手がけているNPO法人の人たちの手によるものだ。地縁、血縁が濃い地方の方たちは、地域で草取りや道端の花壇を作ることなど普通に行われることだと思うが、人との付き合いが希薄な都会にあって、鈴ヶ森の家庭菜園も勝島運河の護岸のマス目の自作花壇も新しいコミュニケーションの場所として地域をはぐくんでいる。ふるさと東京のまちづくりの一端である。

投稿者 磯村信夫 : 2009年8月17日 00:00

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