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2010年5月10日

消費者の母の日チャネル

昨日母の日で池上にある実家へ行った帰り、花屋さんが10軒ほどある池上通りを大森の自宅に向けて車で走っていた。午後3時頃、高校生でたぶん野球部だと思うが、坊主頭の少年がカーネーションの花束を聖火のように持って大森の方へ駆けて行った。地元に密着した花屋さんがそれぞれ忙しく、今朝仕入に来た人たちと挨拶をしても、忙しかったので疲れているだろうに声は弾んでいた。日本中の花売り場で、普段花にあまり興味がない青少年まで花を買ってくれるのは微笑ましい光景だし、今更のように日本はお母さんで持っていると思う次第である。

さて、今年の母の日はゴールデンウィークが終わってすぐということもあり、花を地方に発送する小売の役割で変化があった。その1として、事前に発送を頼む場合、消費者は最寄りのお花屋さんよりも駅中やネットで発注することが大変多くなっているということだ。街のお花屋さんは花キューピットの加盟店やフラワーシップの加盟店が多いはずなので、地元密着でここに頼んでくれれば良いのだが、自分の行動を知られたくないということか、面倒くさいのか駅の花屋さんやネット、有名花店で頼む。有名花店以外にも通販会社や宅配会社も母の日には花を扱うのでここに頼む。今年は事前発注で街の花店が受注する割合が減った。このことはゴールデンウィーク中の花の相場に大きく影響する。今年は天候不順で、国産は1、2割減であったので、相場は昨年よりも若干高かったが、この時期街の小売店は売れておらず、また発送の受注も少ないとあって、例年並の数量が出た場合には単価は下がっていただろう。

6日の木曜日からカレンダー通りで学校や会社が始まり、そこから花キューピットなどの真価が出てきた。1日前でもこのタイミングでオーダーを受けて、新鮮な花がをお届けできるのが花キューピットやフラワーシップのビジネスモデルだ。言葉を添えて花を贈る。

その2として母の日の早割を行っている店が受注を伸ばした。航空券で当たり前になったサービスを専門店もスーパーマーケットなども積極的に行うところが増えてきた。早割だけでなく、配達日も早くさせてもらったり、母の日以降にさせてもらったりすれば仕事のピークを作ることなく確実によいサービスをすることが出来るので、そうやって値引きをしている店もあった。

今年の母の日は、店売りは地元のお花屋さん・花売場。発送の花は駅周辺やネットが多くなって、かつてはコンビニが一人気を吐いた時代があったが、ネットが強くなってきた。

投稿者 磯村信夫 : 2010年5月10日 00:00

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