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2010年6月 7日

輝ける仕事

今朝の2時過ぎ、高速で起こった事故の関係で和歌山の荷の延着があった。せり前取引のシールを持って荷台に乗り込んでシールを貼っている。降ろしながら荷受係はせり用とせり前搬出用に仕分けする。遠隔地に向かう運転手さんは「いつもより2時間30分遅れてしまいました」と言い、大田花きの担当者は「安全運転で行ってください。お客様には連絡しておきますから」と言った。
近隣に花の共同荷受所が3つある(羽田日通、東京花き共同荷受、永井荷扱所)大田市場では、品揃えのため4つ目の調達場所として品物を揃えて出発していく。地方市場は良い品物を届けようと努力して地元の小売店さんに荷を揃えている。

私は週3回だが、午前2時か3時には会社に出て全体の荷を把握し、花のサプライチェーンをチェックしたり、社員の労をねぎらったりしている。社員も部署によって2交代、3交代でがんばっているから、特に夜間専門の社員や派遣社員の人たちとの挨拶は私の重要な仕事だ。

ホンダのような会社にしたいと思って、30年間仕事に取り組んできた。優秀な社員が会社を担ってくれて社長自らが後継者を育てること。院政を敷かないこと。そして何よりも大切なのが社長自ら試運転し、社長が判断して車を販売する。それがホンダ流。私もそう思う。この暗黙のルールをどうしても大田花きに根付かせたい。自分の判断が曇るようなら社長を下りる。私もこうあるべきだと、物日の忙しいときなど夜っぴて荷受をしたり、荷物を分けたりする。小売の現場にお邪魔する。無論産地にうかがう。自分の見通しが間違えたら私は大田花きの社長でいることは会社に迷惑を掛けるだけでなく、トップ企業として花き業界に迷惑が掛かる。卸売のサービスだけでなく、毎日生み出す相場、価格に対しても私の責任だ。だから農業新聞をよく読む。そして入荷量も含め、実態をよく観察する。真実が見えなくなったら社長の辞め時だ。人の荷物を預かって販売させてもらっている。そうしたらその作る人の気持ちや1本1本、1鉢1鉢を販売する小売店の気持ちがわからなければ仲立ち業をする資格はない。その毎日毎日の言うなれば凡時にこそ仕事のすべてがあり、凡時に徹する勇気を持つことは森信三先生から教えていただいたことである。よくルーティンワークと言うが、それは本業のことである。核となるサービス、仕事のことである。それをルーティンワークと言う。日々の仕事を決して疎かにするな。これこそが我々が行なうべき仕事で、これを持って生命と差し替える価値のある仕事であることを認識すべきだ。それは生産者と小売店から学んだことである。

投稿者 磯村信夫 : 2010年6月 7日 00:00

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