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2010年9月 6日

「新しい」をつくる

土・日と小学校のクラス会で、泊まりがけで那須温泉に行った。那須というとリンドウで有名だが、リンドウ以外にもアスチルベやベロニカなどの草花、スプレー菊、バラがあり、高品質な花を作っている。自由時間が多かったので、那須町農協の方にお願いし、部会長と一緒に圃場を見て回ったが、那須といえどもこの猛暑でハウス物はまぁまぁだが、露地物の出来があまり良くない。夜温が下がらず生育がストップしていて、敬老の日やお彼岸の需要期に間に合わないものも出てくるだろう。だから少し硬めでも良いので、切り込んで出荷していただくようお願いをしてきた。

来週いっぱい猛暑が続くようだが、8月の終戦の日以降、商店街の花屋さんの売上が例年の7掛けと、店売りは3割落ち込んでいる。花屋さんは活けこみやギフト、冠婚葬祭など店売り以外の需要を集めがんばっているが、それでもどうしても売上は2割近く例年を下回っているようだ。駅ビルやスーパーなど空調の効いている花売場は暑いながらもがんばっており、小売は1桁マイナスで留まっている。今日の市から少しずつ需要期に向けて入荷は増えてきているが、花保ちの良いものをどのように提供できるか、産地での採花日表示や小売店での金額、品種名、産地名の表示、できれば何日までなら花保ちを保証するなど花保ち保証をすすめていただきたい。暑い中で家ではクーラーをつけっぱなしのはずなので、一定に花保ちを保証できると思うのだがいかがだろうか。
このように新しいサービスや新しい花を創ってしっかり家庭に花を届けたいと思う。新しいサービスや新しい花を創って需要をリフレッシュさせる。それが不景気といわれる中での大切な仕事だ。

今年は各種苗商から出される品種が近年では最も少ない。何か野菜に力が入っているようだ。これではだめで、消費者に目新しさを届けていき、需要を創っていくことが必要だ。
花き切花業界ではバラは消費者に驚きと感動を与えられる新しい品種が多数揃った。トルコギキョウとユリ、カーネーションも感動を与えることが出来ると思う。ヒマワリと枝物も自信がある。今心して新しい商品を作っていかなければならないのが草物だ。今年のように暑いと花保ちが悪く、需要が減る。草花作りはヨトウムシ他、虫害の被害が多いので製品化率が低い。日本の暑い夏を越えて製品化率を高めるのは本当に難しい。だからここのところの草物に新鮮さがない。エコから枝物や葉物だけではなく、草花は欠かせないものだ。草花が得意な産地は、3年なおざりにされてきた草花の商品開発をぜひともすすめてほしい。花保ちが良く、季節を感じさせる草花こそが成熟した国民生活を営む日本の家庭に最も必要な品目であると思われる。すべての花の生産者は需要を作り上げるために新しい花と新しいサービスを作り出していこうではないか。

投稿者 磯村信夫 : 2010年9月 6日 00:00

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