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2011年11月 7日

オシャレなミラノは黒

日本近辺の海の温度が高く、この時期としては暑い日が続いているが、ラニーニャの発生の可能性もあるそうで今年の冬は寒いかもしれない。そうなると油代がかかって困るが、今のように温度調節できず需要のタイミングを計算できずに咲いてしまっていることを考えると、むしろ開花調節できるので市況は安定すると前向きに捉えるべきではないかと思う。

先週ちょっとお休みをいただいて、イタリアとオランダに行ってきた。オランダではFloraHolland市場がロイヤルの称号をいただくなど、まさに個人であればイギリスサーの称号であり、企業としてまさに名実ともにオランダの名誉企業となった。
この夏、ハーバード大学教授のマイケル・ポーター氏の競争学のテキストにもなり話題を読んだが、このヨーロッパの絶不調の経済下にあっても、前年比マイナス2~3%の売上高で、利益こそマイナス5%以上となるもののマイナス10%までにはならないと予測しているこの力はたいしたものである。

毎年1月下旬にフランスのメゾン・エ・オブジェで室内インテリアの傾向をチェックし、室内の色使いにあわせた花の色などを予測するわけだが、小生もアレンジの形や色合いなどいつも関心を持って見ている。色は爪、そして口紅、ファッション、インテリア、エクステリアと波及していくが、フランスのメゾン・エ・オブジェと同様に、ミラノのインテリアのショーが4月にあり、世界への影響力がある。そこでは黒の空間の中で目を見張り、生活に馴染むものがやはり多かったという。そういえば今度の旅行でも、イタリアの有名ブランドも街行く人も黒がほとんどで、茶よりもグレーの比率が多く、オランダに行っても日本に帰ってきても人々の服装の色使いが多彩なのでむしろびっくりするといった感じであった。ヨーロッパだから当然にジーンズが基調というのはここ5年くらいの傾向だが、それをどう黒と合わせていくかという風で、黒以外のものは少し違和感があるようなファッションやインテリアの色使いになっている。この黒と花をどう合わせるか、そこがヨーロッパのポイントだが、日本は震災後、独自の道を歩み始めたので、もう一度日本のファッションとインテリアをチェックし、どう日本のフラワーアレンジメントやコンテナガーデンを空間の中に合わせていくかを考えてみたいと思った。今まではヨーロッパの事例を参考にし、それを少しモディファイして日本で流行らせることが出来そうだと感じたが、どうも日本人のメンタリティーとイタリアとオランダのメンタリティーはちょっと違っているような気がして、マネは出来ない、自分で作る、そう感じて帰ってきた。

投稿者 磯村信夫 : 2011年11月 7日 00:00

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