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2011年12月12日
"New"がフラワービジネスを拡大する
昨日の11日は松市であった。主産地茨城は早い梅雨明けと干ばつで大きいものが少なく、門松を中心に高値となった。暮れの特別市で思うのだが、選挙と同様、そのときの経済的な好不況がその品物の需給バランスと同様、相場の決め手となる。政権交代だったり、大統領選挙だったり、それぞれなぜそうなったのか、評論家はいろいろな理由を言うが、そのときの経済状況が与える影響はかなり大きい。
今年の松の相場は2割減の1割高だ。普通の景気動向であれば2割減だから3割は高くなければならない。そうはならないのが現在の足下の花の景気である。そして小売業者はクリスマスはともかくも、正月は売れると見ている。買い気は強かったが高値は出にくい。それが昨日の松市から感じたことである。
先週、FLOWER OF THE YEAR OTA 2011の話をした。今日は花普及センターが主幹している日本フラワー・オブ・ザ・イヤー2011と日本フラワービジネス大賞の表彰式と祝賀会が都内であり、そのことについてお話したい。
今年のジャパンフラワーセレクションの日本フラワー・オブ・ザ・イヤーは東日本大震災の影響で切花・鉢物部門の審査会が出来なかったので、花壇苗部門のみのノミネートである。今年の日本フラワー・オブ・ザ・イヤー最優秀賞には株式会社サカタのタネのベゴニア「フォーチュン スカーレット」、優秀賞には豊明花き株式会社のセロシア「ファイヤーダンス マゼンダ」、Ball Horticultural Companyのトレニア「カウアイ バーガンディ」、サントリーフラワーズ株式会社のビオラ「花ざかり® ビオラ スカイブルー」、株式会社サカタのタネのベゴニア「フォーチュン ゴールデンウィズレッドバック」と「フォーチュン オレンジシェード」、有限会社綾園芸のラナンキュラス「ラックス ミノアン」であった。
またフラワービジネス大賞2011は育種・生産部門として株式会社クロカワストックの黒川氏、流通部門として岐阜花き流通センター農業協同組合の組合長加藤氏、事務局長の長瀬女史、チャレンジ部門として日本クリスマスローズ協会の会長畑中氏と理事の野地氏が受章され、講演をした。
輸入の種苗や切花が増加する現代において、日本で品種改良された花は日本で生産する場合、製品歩留率が高いはずだ。花は知財として、ソフト化経済の中において生産も流通サービスも勉強のしがいがあり、しかも儲かる農産品である。これからも日本フラワー・オブ・ザ・イヤー、日本フラワービジネス大賞の活動を通じ、花き産業は活性化していきたいと思う次第である。
投稿者 磯村信夫 : 2011年12月12日 00:00