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2013年2月18日

要らない人に購入してもらう

 来週25日の午後4時より、築地市場の講堂で「卸売市場流通ビジョンを考える会」が開催されます。講師は3名の方で東京農業大学の藤島教授には、卸売市場と食品卸の協業と、その時の卸売市場の役割についてお話をいただきます。

 また、アベノミクスを支える内閣府大臣政務官である平将明衆議院議員には、消費税軽減税率、外税方式などと大田市場の青果仲卸社長として実際に活躍していた経験を踏まえ、農業分野まで含めた生鮮食料品花き市場がどのように経済活性化に関わっていくかお話いただきます。
 3人目として衆議院財務金融委員長で自民党フラワー議連の副会長でいらっしゃる金田勝年衆議院議員より、財政の問題と低減税率のことをお話いただき、質疑応答をしたいと考えています。
 読者でご希望の方は、事務局の東京農業大学藤島教授の研究室にご連絡下さい。
(会費:一名様 3,000円)

 今週お話したいことは、大田花きでは"創って作って売る"をモットーに社業を前進させようとしていますが、あらゆることが飽きられない為にどうしたら良いかということをお話したいと思っております。
 情報化社会で、解説記事が大変多くあります。コメンテーターが何か言うとそれだけでわかったつもりになってしまいます。何か気になることがあると、コンピュータで調べる。情報化社会はわかったつもりになり、あらゆることに対して実際に取り組もうとせず、事や物もお金を払わずに、「払いたくない要らない。これは払っても興味があるからやりたい」など、自分の興味があること以外、無用なものになってしまっています。

 花の需要からこのことを見てみますと、人生の通過儀式として大切な結婚式やお葬式もそうなっていて、人として生まれたからには、当然執り行って然るべきなどと考える人は以前より減って来ていることに驚かされます。してもしなくても良い事に結婚式やお葬式がなってしまったとすると、絶えず提案したり又宣伝したりしないと、前年と同じような売上高を得ることは出来なくなっています。
 また、提案や宣伝をしたとしても本人の関心が薄ければ当然使うお金は少なくなります。
 
 日本では国内需要を当てにした産業は、新しい提案をし、絶えず消費者に知ってもらう努力をしない限り、市場規模は小さくなっていくのは当然のことと言えるでしょう。
 花き消費の潜在需要は、少子高齢化で胃袋が小さくなったり少なくなったりするのとは違い、人口が少なくなるが豊かな居住空間が増えるということですから、所得は別として潜在需要は高まっているはずです。私たちは、これを顕在化させる必要があるのです。

 もう一度、大田花きでは"創って作って売る"。新しい素材や新しい装飾の仕方、新しいB to Bのサービスなどを創造し、それを農家の方や専門家の方に作っていただき、我々が実行することによって社業を前進させる。ここに花き業界の各社は努力のポイントを置くべきではないでしょうか。
 "待ち"の姿勢ではなく、打って出てこそ潜在需要が顕在化してきます。
 皆さん「新しい」を開発競争してここから花き業界を再出発いたしましょう。

投稿者 磯村信夫 : 2013年2月18日 12:07

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