大田花き 大田花きコーポレートサイトへ
 

« 株主総会で質問 | トップ | 雨降り »

2013年7月 8日

2010年度県民所得が発表されたが・・

 東京は例年よりも早く梅雨入りし、早く梅雨が明けた。昨日今日の暑さは凄まじく、今日から盆の仕入れが本格化するはずであったが、とある小売商曰く、「もう夏バテです。暑さで人の具合が悪く、店にある在庫の花も具合が悪いので、明後日の10日で花を揃えます」という仲卸・小売店が多い。
 首都圏は高齢化している。それはそうだ。子供の数が多かった団塊の世代では長男は田舎で後を継いでいるが、それ以外の兄弟は集団就職で首都圏に来たり、嫁ぎに来たり高齢化率は高い。ただ他府県と違うところは、団塊ジュニア始め、若い人たちも多くいるということだ。7月のお盆は昨日の七夕とお施餓鬼は日曜日だった。今年は曜日巡りで週末土曜日の13日からハッピーマンデーの15日の海の日までがお盆で3連休なので、7月盆も久しぶりに実家に家族全員集う家も多いだろうと思う。だから花は売れる。

 さて、話は変わるが、花市場業界では宮崎中央花き、青果市場業界では大分大同青果の伸びや利益率に注目が集まっている。
 2010年度の県民所得(※)では、花市場業界で最も伸び率の高いうちの1つ、宮崎中央花きは47都道府県の中、県民所得45位の宮崎県で頑張っている。県民平均所得は、221万1000円だ。青果市場で、堅実経営、利益率が高い卸売会社として注目されている大分大同青果が位置する大分県は33位で、平均所得は247万5000円だ。東京は大会社も多く首都圏の中心だから、県民所得は430万6000円と2位の滋賀県の326万9000円より100万円も多い。
 
 東京には大会社も多く、会社の経費需要も当然あるので、例えば胡蝶蘭の消費量から単価水準が大輪・ミディーとも他都市と当然違ってくる。なので、例えば大田花きの売上げが大きいのは、地の利の為で、決して努力の賜物ではない。小生はもっと頭を使って努力しなければ恥ずかしいと考えている。
 
 今注目されている2社は何が違うのであろうか。それは、端的に言って経営だ。市場の機能を徹底的に磨き、産地指導やリテールサポートを徹底している。設備投資を絶えず行うので、その原資である利益に対しても貪欲で、品揃えの為とはいえ、買い付け品の利幅をきちんと取る。
 こう見ていくと、確かに県民所得や民力は花き・青果市場の取扱額を決めて行く。しかし、それだけではない。日本各地ではこの2社の質の高い経営が求められており、地域の活性化の一端は一流の市場人が地域にいるかどうかに掛かっている。

 現代の日本では、ゆとり世代が成長し"本物を求める求道精神"に欠ける人材が多数輩出されて来ている。一方では、"切って捨てる""自己責任"の考えが蔓延した時期もあった。
 しかし、ようやく日本そのものがどのような国の在り方が最も日本らしいのかを真剣に考え、それに向かって進んで行くようになって来た。
 花で言えば宮崎中央花き、青果で言えば大分大同青果、このように日本の卸売市場としてあるべき方向を実現化してくれている。大いに見習うべきである。


※参考サイト
都道府県別統計とランキングで見る県民性より
"県民所得ランキング"

投稿者 磯村信夫 : 2013年7月 8日 15:52

Copyright(C) Ota Floriculture Auction Co.,Ltd.