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2013年9月16日

時代遅れでは仕方がない

 時代の風というのはとても大切だ。今、切花の共選・共販(共同出荷の形態の一つ)の産地に番号ではなく、名前の表示にしてほしいとお願いしている。現代の消費者は組織に不信感を持っている。情報が氾濫しているので、事業体の評価だけでは人は信用しない。ネット上で書かれている内容も信用しない。自分の身近な人が薦めてくれたり、情報収集して大丈夫そうだと感じるものを買おうとする。
 
 共選・共販の花の場合、普通の小売店ならセリで購入するのは1ケース程だ。その花のポップが"スタッフ誰々のお薦めの花。○○農協の生産者○番さんが作った花"では信頼性に欠ける。"○番さん"ではなく、"生産者の○○さん(名前)"の花ならば、親近感が湧いて、「ちょっと買おうかな」という気持ちになるかもしれない。大切なのは匿名性ではなく、お客さんの頭の中の疑わしさを排除することだ。そして、親近感を持ってもらうことだ。そういう気持ちを表すというのが、今という時代の特徴なのだ。

 そしてこの間、都議会自民党で東京都花き振興協議会の陳情をした。その際その部屋では、なんと職務中にタバコを吸って良いようだ。今時室内でタバコを吸っている。分煙もなしに。何か時代にそぐわない感じがした。また、その帰りに電車に乗ると薄手のカーディガンを肩に巻きつけている人たちが多いことに気付く。腰巻から、時代はディレクター巻きの時代になったのだ。
 
 時代は繰り返すのか。それが改善か改悪なのかわからないが、時代は消費者にとって都合の良い方向に進化している。
我々市場も農業組織も自民党も既得権や昔は良かった調で古臭くなりがちだ。今と言う時代は、情報の氾濫とともに、逆に個が信頼できる範囲がますます小さくなってきている。
時代遅れでは仕方がない。気の合う人とチームを組んで、時代を創っていく位の気持ちで商売していこう。花は売れるのだ。

投稿者 磯村信夫 : 2013年9月16日 12:56

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