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2014年2月 3日

小口の花は運んで貰えなくなる?

 先週の木曜日(1/30)は、ガーラ湯沢スキー場で滑っていた。"今日はリフトがよく止まるな"と思いながら、その原因を係員に聞くと、「アジアからのお客様が多いので、降りるのに慣れておらず、リフトをゆっくりしたり止める回数が多いのです」とのことだった。
 そういえば、下山コースを滑ってゴンドラで往復すると、数回に一回はアジアの方のグループと一緒になる。一家で来ている人が多いが、この間は香港かシンガポールの大学生だと思うが、アジアの英語かと思ったらイギリスのイントネーションでもなく、綺麗なアメリカ英語で会話をしていた。旧正月の休暇で、ガーラ湯沢スキー場もニセコや蔵王のように国際化している。
 
 国際化しているのは観光客だけではなく、日本の花もアジア圏の旧正月に向けて多数輸出された。20世紀末は、シンピジュームの鉢が中心だったが、今は切花が多くなりつつある。
 大田花きは、仲卸の仕事のバックアップとして、アジア圏の問屋との取引きを開拓しており、仲卸間の日本の花輸出ビジネスとして、今年の感触ではかなり期待出来るのではないかと思う。
 ちょうど2月というと、来期に向けての経営計画を策定している最中だが、昨年の4月より金融円滑法がなくなり、大田市場でも仲卸が1件廃業するということになったが、日本花き卸売市場協会首都圏支所の管内でも経営状況が思わしくない所が出てきた。
 イーコマースが益々盛んになってきて、箱の大きさが違ったり、逆さまは勿論のこと、横に倒してもいけない花は運んで貰えないという大手宅配業者があって、その動きが本格化してきた。どう運ぶかというのは来期の大切な課題だ。
 花は軽くて高価なものとして運送業者に優遇されていた時期があったので、箱の大きさもまちまちのままだ。こうなると、輸送効率だけでなく、産地集出荷場内の物流や共同荷受所、卸売市場の場内物流も今やコストが掛かり過ぎてしまうものになっている。
 我々花き取扱業者の考え方はすっかり時代遅れになってしまっていたのだ。大田市場では、仲卸業者のお客さんへの宅配便に困っている。特に水入りバケツ等は、水を抜いて再度荷づくりしなければならないのでコストがかかる。もう一度、荷姿の規格化、ダンボールや鮮度保持の仕方など、抜本的に考えなければならない時期となっているのだ。輸送効率に合わせた箱の規格、逆算して中身の規格を運送会社や物流機器メーカーの意見を取り入れながら、再統一する必要があるのだ。
 
 20世紀のまま仕事が出来るはずがない。我々はガラパゴス化しているのだ。問題点を発見した段階で具体的な施策を、しかもグローバルスタンダードの規格で考える必要がある。これは早急に取り組まなければならない。

投稿者 磯村信夫 : 2014年2月 3日 13:04

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