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2014年2月10日

団塊ジュニアが活躍する花きマーケット

 先週末の爆弾南岸低気圧の影響で、今朝の入荷が終わったのは、日の出の時刻。高速道路が止まっているところもあり、搬入搬出とも苦労した一日である。

 先週の火曜日4日は立春。この日に「第55回日本花き生産者大会ちば」が千葉県館山市で盛大に開催された。
昨年の花きの売上高は、卸売市場ベースで、1990年に大阪府の鶴見で開催された「国際花と緑の博覧会」以前と同じ規模になってしまったので、こんなことでは駄目だと、今年は種苗から生産、小売業界も「反転の年」と意識の中では思っていた。議員立法で花き振興法が今年国会を通る見込みとなって、花きに携わる種苗、生産から市場、小売りまでの業界人、文化である生け花やフラワーデザイナー、庭や盆栽、そして公園などに至るすべての花きの方々は、2014年を「花のルネサンスの年」と位置付け、本格に取り組んでいこうとしている。この熱気と意志がちば大会で発表され、「OK,やってやろうじゃないか」と同意された。

 日本花き卸売市場協会では、生産者に呼びかけ、生産拡大をお願いしている。また、市場に買いに来ている小売店の方々に働きかける。もっと沢山売ってほしいとお願いし、その為の助力を惜しまない。このようなことを花き市場では、本年本格的に行うことにしている。
 私ども大田花きのお取引先との取り組みは、35歳から50歳前半までの生産者と小売店の社長たちとの取り組みを計画したり行ったりしている。業界挙げてのこれらの取り組みのシンボルは、フラワーバレンタイン推進委員会の諸活動である。予算も少額なのに担当者は手弁当で商品作り、話題作りなどマーケティングを本当に良くやってくれている。この活動を手本に大田花きでも特定の生産者と小売店と共に消費者が使うシーンをそれぞれ想定しながら、マーケティングして行こうというのだ。

 花き業界は、1991年の日本バブル経済崩壊後も順調に推移した。この間、若き優秀な人が沢山花き業界に入ってきた。種苗から生産、市場、仲卸、加工業者、小売店というすべての分野で優秀な若い人たちがいる。この人たちは21世紀に入ってデフレ現象が起きたことを受け止め、自助努力でその中で発展していく術を身に付けている。そういう人たちは沢山いる。この人たちに面積を広げてもらい、沢山作ってもらう。この人たちに花店を数多く出店してもらい、沢山売ってもらう。これが花のルネサンス第1年目にやることだ。何故か?ヨーロッパは団塊ジュニアも親の世代同様に花を生活の中に取り入れて楽しんでいる。しかし、日本は「失われた20年」で団塊ジュニアが花を買ってくれる人が少ないのだ。作る方、供給する方が同じ世代なら消費者の気持ちや好みが分るだろう。そうだ、フラワーバレンタインに続けだ。花き生産者たちが熱き思いをぶつけた第55回日本花き生産者大会に出席した帰り道に思ったことである。

投稿者 磯村信夫 : 2014年2月10日 16:29

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