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2015年2月16日

フラワーバレンタイン定着の兆し

 13日の金曜日、農林水産省の第十次卸売市場整備計画の案を練っている藤島廣二先生(東京聖栄大学 教授)を囲む勉強会が、東京で開催された。何だかんだ言っても、生鮮食料品花き流通の中心を担っている卸売市場は、少子高齢化の中にあっても、その重要性は変わらない。しかし、仕事内容をどのように変化に適応させるか。藤島先生の会は、そのような卸売市場流通を考える会である。卸売市場には、中央と地方の名称の区分があるが、機能は変わらない。安倍政権の農業改革、また、農協改革で、どのように卸売市場は変わらなければならないかを、魚、花、野菜の卸売市場の経営者たち三名が講演した。基本はマイケルポーターの「競争の戦略」を前提に、その中でサプライチェーン全体を考え、誰と取り組むか、また、ライバルともどのように地域分担し、協業していくか。出来た料理や出来た花束が、時間節約の為に、本物嗜好の好みに合わせた消費者の為にも必要になっている今日、現在の役割の中において、優れた実力を持っている人との連帯を呼びかけるものであった。

 勉強会が終わり、秋葉原から東京駅、自宅のある大森駅まで、花屋さんを時間が許す限り覘いてみたが、都内ではフラワーバレンタインが確実に花屋さんの商売になっているようだった。また、14日(土)の昼と、午後の9時前にも花屋さんを数軒回ったが、どこも売れていて、異口同音に「バレンタインが土曜日なのでどうかと思っていましたが、予想したよりもよく売れました」と言っていた。きっとこのまま「女性から男性へ」チョコを贈るのと同様に、「男性から女性へ」と花を贈るフラワーバレンタインが定着していくだろう。

 バレンタインデーが終わった15日(日)、チョコレート売場や花屋さんを再び見て回った。花屋さんでは、すっかり桃の花を前面に出している店や、今が旬のチューリップやラナンキュラスを前面に出して販売している店等、様々であったが、フラワーバレンタインを物日として販売していった店ほど、ガラッと雰囲気が変わって、店自体が新鮮な感じがした。一方、デパートや専門店のチョコレート売場は、なにか閑散としていて、虚脱感のようなものを感じた。花の国日本協議会では、愛妻の日とバレンタインデー、そしてホワイトデーの三点セットでPRしているが、的を射たものだと思った次第である。

投稿者 磯村信夫 : 2015年2月16日 17:01

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