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2015年11月16日

新しい生活習慣を団塊ジュニアはつくる

 外の会議に出席する為に電車に乗っていると、ネクタイをしていない人たちが大変多くなったと感じる。私も、式典やこだわった会議でないとネクタイをすることは殆どない。スーツの人が少なくなっているのも、今の時代を反映している。

 仕事着のダウントレンドの波がようやく日本にも来て、クールビズからカジュアル化が進んだ。私の息子も、外資系の会社で一定の役職についているが、その恰好たるや大変カジュアルな感じがする。また、娘の亭主は、私が尊敬する水産会社のオーナーの会社に勤めているが、こちらもノーネクタイだ。だが、少し業界が保守的なのだろうか、無難なスーツ姿で通勤している。団塊世代がリタイアし、サラリーマンの制服であるスーツが売れなくなった時、団塊ジュニアは「あの恰好は嫌だ」と、替え上着と替えズボンの姿が主流になった。このように、日本の男のドレスコードを団塊ジュニアが変えてきた。だから、スーツというと、着る方もこだわったものを身に着けたいと思うし、売る方も団塊世代マーケットが無くなってきたために、高級品を売ろうとする。男性ファッション誌を見ても、スーツの値段は高くなっている。

 話は変わるが、CNNやBBC、NHKワールドと同様、中国の国営放送も日本で観ることが出来る。そこに出てくる中国人たちのスーツや替え上着の質といったら、本当に皆良いものを着ている。貧しかった時代の反発から、社会的に一定以上のレベルの人達はこんなに良いモノばかり身に着けているのだろう。今では一般の人たちも観光に来ているから、爆買いされるものも随分と変わってきているが、相変わらず質の高いブランド品は、彼ら中国人が好むものだ。一方、日本もようやくヨーロッパと同様、仕事をする時も質の高いモノを身に着けるようになってきた。ただ、中国や韓国と違うのは、日本はファッションでも先進国なので、仕事をする時と遊びの時の心構えと服装に中国よりも格差がなく、見せるためばかりに着ているのではない、ということである。これは豊かさからであって、車を例にとっても、軽で十分な時は軽を買い使用するという、成熟した考え方がそこにはある。

 G7で他の先進国との差をドレスコードで埋めたように、団塊ジュニアが内外格差を埋めている。それと同様に、男の花贈り、花の買い方の差も無くなって欲しいと思っているのが花き業界である。その為のプロモーションとして、今週末のいい夫婦の日、クリスマスやお正月、愛妻の日やバレンタイン、国際婦人デー(ミモザの日)、ホワイトデー等で展開出来たらと思う。

投稿者 磯村信夫 : 2015年11月16日 15:30

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