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2016年9月12日

トルコ アンタルヤ国際園芸博覧会

 9月7日(水)、トルコのアンタルヤ国際園芸博覧会で「ジャパンデー」が開催された。このイベントに、6つの花き団体で構成されている全国花き振興協議会の会長として、また、(一社)日本花き卸売市場協会の会長として出席してきた。オランダの花博とは違い、ランドスケープや庭造りが多く展開されていて、切花に力を入れている国は日本が中心であった。切花のロジスティックに大変苦労している日本館であったが、フラワーデザインコンテスト元チャンピオンの村松文彦さんや假屋崎省吾さん、そして、東北花き園芸復興協議会の金沢大樹さん、いけばな芸術協会 草月流の大久保有加さんご協力の下、ドーダンツツジやオンシジュームもさることながら、リンドウやトルコ、菊など、東北の復興を印象付ける花が日本ブースに飾られ、また、パフォーマンスにも使用された。国際花博に「日本は花を添えたなぁ」という印象を人々に与えていた。

 当日はレセプションの前に、岐阜大学の福井教授が議長となり、トルコ側の園芸植木業界と日本側との話し合いが行われた。トルコと日本には友好の歴史がある。それは、昨年12月に公開が始まった、日本とトルコの合作映画の題材にもなっている、1890年の「エルトゥールル号事件」だ。遭難したトルコの方を、和歌山の方達が自分を顧みず救援に力を尽くし、治療を行い、日本が生存者を送り届けた出来事だ。そして、1985年、イラン・イラク戦争でイランに日本人が取り残されてしまった時、日本からは救援の飛行機が飛ばなかった。そこへ、「エルトゥールル号事件の恩返し」にと、トルコから来た2機のうち1機を日本人に提供してもらい、無事イランを脱出できたのである。この事件を両国で知る人は多く、また、知らなくとも、お互いに友好国だと認め合っている。しかし、実際に輸出入をするとなると、もっとお互いを知り、交流を深めなければならない。さっそく、トルコの方々に、2017年に横浜で開催される緑化フェアにいらっしゃって頂き、日本の園芸業界の実情、そして、日本の文化を知ってもらおうということになった。

 交流を重ね、良く知り、お互いに花き園芸の分野でも良いモノを交換し合う。このようにやっていきたいと思った次第である。

投稿者 磯村信夫 : 2016年9月12日 12:45

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