マイナスにしないための施策


昨日の日経で、『「今後生活は良くなる」と考える人が最低の12.7%(総理府国民生活調査)』の記事が載っていた。「同じ様なもの」と答えた人は59.0%。「悪くなっていく」は21.8%であった。年齢別の特徴は、「良くなっていく」が20〜30代に多く、「悪くなっていく」は60才以上の高齢者に多かった。ここが問題で、花のヘビーユーザーである60才代の女性軍が買い渋りをしているのだ。この影響は、特に町の普通の花屋さんを直撃している。和風なものの安値は花のみならず、ミカンやリンゴの価格にも現れている。
しかし、91%が自分は中流であると思っているのだから頼もしい。意識の上で「中の上」は9.6%、「中の下」は25.1%である。そうなると、「中の下」の意識の人は今後とも所得が減る可能性があるから、花のお客さんには当座はなり得ない。では60才代の買い渋りの分、どのターゲットを目指すかというと、年代別では20〜30代になり、中以上の生活観を持っている人達から余分に買ってもらわなければならない。その花は、結局洋風でかわいらしいものとなる。
園芸用品まで含め、ここに狙いを付けて生産流通させなければならない。この認識を普通の花屋さんがどこまで持ち、自分の店のイメージチェンジを図るかによって業界全体の収益が変わってくるのである。


1997/12/22 磯村信夫