変革期


昨日お仲人さんの所にお中元に行ったが、私の親友である三男の会社が6月に倒産したことを知った。貸し渋りからの資金繰り悪化での倒産だという。
ご挨拶に行く前、家族で選挙に行った。4人全員が投票したのは久し振りのことで、これでは投票率が上がるだろうと考えていた。その後池上の実家に行き、お袋が家内や娘にどこに投票したのかと聞いた。これから池上小学校に投票しに行くという。
今までの選挙なら、投票の前に少なくとも小生に「誰に入れたらいいか」「どの党にしたらいいか」と意見を求めるのが常であったが、今年は3人とも意中の人や党があったらしい。我が家で読んでいる週刊誌は「文春」だから、橋本政権に対する批判はかなりのものであったので、結局反自民であったらしい。
都議会自民党は、この春卸売市場使用料を含む公共料金値上げを凍結した。それは有権者に非常に近い所にいて、家計がどういう状況であるか等の実体経済を良く理解していたからであろう。政治がリーダーシップをとり、官をコントロールしたところに、頼れる都議会自民党像が出来上がった。一方国政レベルでは、あまりにも実体を無視した経済政策が執り行われた。だれもが日本国民として我慢すべきところは我慢する覚悟がある。我慢できるのは未来の夢実現のためである。経済政策を行う上で、橋本政権は実体を無視し、結果として後手に回ったため金をどぶに捨て、我々の税金を無駄に使い、借金を増やしただけだと感じたのであろう。羽田政権の時、公共料金の値上げを差し止めたが、今回の自民党敗北でようやく霞ヶ関ではあの時の改革を断固として行うコンセンサスが取れてくるように思う。
日本は極東の片田舎にあるが、国民のかなりの人達はすでに自分と自国のことだけでなく、アジアや世界のことを慮るだけの国際的な目線を確実に身に付けてきている。
会社も同様、アカウンタビリティーこそ現代のリーダーの要件になってきている。




1998/07/13 磯村信夫