株式について


弊社の株式が上がってきている。日本の中では今度の市場法改正でようやく生鮮食料品の定義規定において「花き」が明記されるようになった程で、親しんできたわりには認知度が低かった。日本の花業界で株式公開をしているのは、サカタのタネ、カネコ種苗の種苗会社と、花きだけに特化しているのは大田花きとタカショーの、合計4社である。今年に入ってタカショーが株価を上げ、3月に入って大田花きも700円台の水準になってきている。
この背景には、低位株に個人投資家の買いが入っていることがあげられるが、世界規模で見ていくと、花関係もようやくビジネスとして認知されてきているということもある。例えばウォールストリートの人達が、97年10月からアメリカの花束加工工場、仲卸、商社、資材会社等、計8社を買収し、「USAフローラルプロダクツ」を作り、NASDAQに上場した。去年フローリメックスを買収し、その売上規模は日本円で1千億円になっている。
また、去年の秋から今年にかけて、園芸部門の新会社を作る動きが出てきた。「USAインターナショナル・ガーデン・プロダクツ」という会社で、既に買収が始まっている。
このようにアメリカでは、ドールだけではなく「花ビジネスは儲かる」とする動きが活発化している。それを受けたかのように、オランダのインターグリーン(ファンダイン・グループ)は、去年の12月半ば、仲卸、輸出業者OZを買収し、取扱総額450億円となっており、今年か来年中には株式を公開すると聞いている。
このように、極一部であるがフラワービジネスに目をつけ投資運用を行っていこうとする動きが出てきており、それをうけて弊社の株式も一定水準買い進まれてきている。日本の花ビジネスでアメリカから注目されているのは、大田花きとキリンであると聞かされ、日本の消費の拡大へ向けての努力を強く決意している次第である。


1999/03/08 磯村信夫