仲介業者


 先週の金曜日の日経新聞で、三菱商事が青果物のネット取引に参入すると載っていた。青果卸売会社は広報をしていないので、ご存知の方は少ないと思うが、既にこの取引と同様の取引を大消費地大手の荷受会社間で準備しており、産地も買参人もスピーディーな取引ができると考えられる。

三菱商事のサイトと、青果卸売会社連合のサイトとの異なる点は、既に買参登録している法人を会員とする卸売会社システムに対し、新たに会員を募っていこうとするのが三菱商事のシステムである。外食やカット野菜などの民間企業は、両サイトに会員となるべく努力すると、選択肢の幅がより広がるだろうと考える。

ドラッカーの新刊「プロフェッショナルの条件」によると、Eコマースは産業革命によって派生的に広まった鉄道と同じ意味を持つという。時空を乗越えてライバルが多数競合し合い、結局はユーザーがより有利に物財を購入できるようになる。その時、どのような価値を持って卸売会社は利用者の役に立とうとするのか。それぞれの経営者の意見の分かれるところだが、当社は「仕入代理業」と「生産コンサルタント」、そしてプロの鮮度保持花きロジスティックで顧客価値を高めていく所存である。


2000/08/14 磯村信夫