仕入れの問題点(不景気での対処の仕方)


20日(土)に鉢物相場が例年並に戻った。ポインセチアもシクラメンもシンビジウム他ラン鉢も、私が知っている平常相場となった。しかし何をいまさら、と言いたくなる。

不景気と買い手市場で、確かにここ毎年需要期が後ろにずれている。それはわかるが、小売業として努めなければならないことは、欠品(販売機会ロス)を極力少なくすることだ。消費者は以前と違い、欲しい物しか買わなくなっており代替品の提供が難しい。だから売れ筋の物を事前に手当てする。多少の在庫ロスを出してでもだ。
売れ筋の物を潤沢に、装飾も併せて絶えず店に置けばお客さんも集まりあてにされる。そうすれば売上げにもつながるし、なにより販売機会ロスが少なくなる。来店さえしてもらえれば「個店の売り」で対面販売を行い他の物もあわせて販促できる。
極端な言い方をすれば、売れ筋の物を、捨ててもいいというくらいの気持ちで潤沢に仕入れておかないと、競争が激しい今お客さんに来てもらえない。とにかく販売機会ロスをなくすこと、ここに買い手市場を生き残る経営のやり方があるのではないか。

現在はこのことに気付いているが、流されており、売れ筋も死に筋も関係なく目先の都合で、とにかく在庫ロスを出さないようにしているつもりで縮小均衡に陥ってしまっている。
売れない時代だからこそ売れ筋を潤沢に仕入れ、いつも新しい商品の提案を開発をしていく積極的な姿勢で取り組むことが前年比でマイナスにならない方法ではないだろうか。




2003/12/22 磯村信夫