消費はしっかりしているが・・・


昨日(社)日本家庭園芸普及協会主催の日本フラワー&ガーデニングショウを幕張メッセに見に行った。ここ数年と比較すると格段に一般の見学者が増えたように思う。会場には11時ごろ着いたが、人の波でゆっくり見学することはできなかった。3日間で入場者はおよそ6万人に届く勢いだったらしい。ブースにいらしたサカタのタネさんやミヨシ種苗さんの社員の方と話すと、「すごい熱気で3,000部用意したアンケートも1日でおしまい。とにかく手応えを感じます。」とのこと。このことで4月8日から始まる浜名湖花博も成功するなと予感した。
それにしても、この一般消費者の熱気と花き業界の低調さはどのように関係付けたらよいのだろうか。1つは、今の時代イベントはどんなものでもはやるので、桜の時期のイベントゆえ、多少割り引いて考える必要があること。2つ目は、そうは言っても消費は力強く、確かに来場者は中年以上の女性連れや夫婦が多いが、小さな子供連れの人もいて、いないのは若い男女くらい。そうなると小売の売り方や、花き業界全体の新品種開発力、売れ筋の投入のあり方に問題があるのだ。
今年は久し振りに金融の3月危機説が出なく、3月に入り内需関連の株価も上げ始めてきた。株価は実体経済を半年ほど先行すると言われていることを前提にすれば、下半期には花き業界の景気も上向くかもしれない。しかし、好景気のアメリカがそうである通り、コスト引き下げに伴う雇用なき成長と売れ筋がめまぐるしく変わる消費動向は変わらない。各花き業界の分野で時代に合わせて機能を発揮しているところが今年下期の景気回復を得ることができるが、それ以外は鳴かず飛ばずとなろう。
そうなるとここでも商品開発力と売れ筋供給など時代に合わせてスピーディに変化する能力が問われることになる。

昨日、仲卸のプランツパートナーさんと共に弊社が協賛したギンザサクラ祭りにも見物にも行ってみたが、やはりすごい熱気と見学者の数。銀座の桜を見ながら卸・小売全体の底上げの必要性を強く感じた。




2004/03/29 磯村信夫