今日現在の日本の花き消費


今日もそうだが、どこの花市場でも11月中旬から1週間のうちで月曜日が一番の大商いとなっている。主に理由は二つと思われる。一つ目は10月中旬から台風被害で絶対量が不足し、市況が高騰したからである。それにより、小売価格を上げざるを得なかったわけだ。まさかキャベツやレタスのように2分の1カットや3分の1カットで切花や鉢物を売るわけにはいかない。しかし、消費者には割高に感じられた。そして花の需要は細っている。

2つ目の理由は暖冬である。暖冬といえば全国カーネーション大会に出席するため先週の木曜日に那須町に行ったが、サルビアが大変きれいに咲いていた。今現在、庭の花で済ませている人たちが今年はまだ多い。

これらから月曜日が最も大商いの日ということが、絶対量の不足を意味し、月曜日で仕入れたものを週末近くまで持たせていると推察できる。あとは足らず目を買い足すという仕入れ行動をしているようだ。相場も落ち着いてきたので、高い価格を元の水準に戻している花店も少数ながらある。しかし大半は12月を考え、一度下げてしまうとまた上げづらくなるのでそのままにしてある。それが割高感を消費者に与えていて、消費量を少なくしている。現在花の需要がもたもたとしているのは、中小企業で働く人たちの所得の目減りだけが原因なのではなく、この割高感によるところも大きい。




2004/11/29 磯村信夫