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2008年6月 9日

vol.61 神奈川県 座間らんセンター

P4160795.JPG今回訪れたのは、蘭の生産地としては伝統のある神奈川県 座間市にあって、蘭の栽培を始めて28年の“座間洋らんセンター”。

カトレアを中心に、様々な洋蘭を生産をしています!
さらに、カトレアとコチョウランの育種も手掛けており、見たことないような花が生み出されている今、注目の蘭屋さんなのです!

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そして、今回は大田花き 花の生活研究所より、蘭マニアとしても知られる銅金所長も一緒です。

2代目で育種家の加藤春幸さんとは、蘭マニア同士、また同じ園芸を学んだ者同士 会話も弾みます♪

まずは、加藤さんにインタビューした「育種、栽培にかける想い」や、ハウスで見られる花をご覧ください。

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?蘭の育種を始めた切っ掛け?


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「メリクロンをかけることで、今まで見たことのないコチョウランを作りたい!」そう語る春幸さんは、育種がしたくてランの栽培を始めた、との事。

近年、個人向けギフトとして“白いコチョウラン”は人気がありません。
それは、一度贈ったら次は違うものを!という消費者の要求によるところも大きいと思われますが、需要と反して色物のコチョウランを栽培する生産者も減少していることに加藤さんは疑問を感じています。

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さらに、切花で出荷しているカトレアは、今や葬儀需要の定番。
そして、往年の大作“トライアンフ”、“アイリンフィニー”が市場流通の大半を占めているのが実情です。
よって、その他の用途には使われず、需要は頭打ちにtonkachi.JPG

そこで…
hoshi.JPGメリクロンをかけることで、今まで見たことのないコチョウランを作りたい!
hoshi.JPG葬儀需要だけでは将来がないので、デザイナーに使ってもらえるような色物を育種したい!
hoshi.JPG花径18?20cmが一般的だが、30cmの大きな花を生み出して、皆をアッと言わせたい!

そんな想いを胸に育種をされており、こんなコチョウランも生まれています。
水彩絵の具がにじんだような微妙な色合いの試作品種。
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様々な色合の品種がありますが、複輪の育種は至難の業!なのだそうです。

さらに、コチョウランでは目新しい黒い花を目指して出来たのが、こちらの自信作!
“チョコレートパール”→→→


洋蘭を生産する方は沢山いらっしゃいますが、取り扱い品種に大差がない
また、需要も限られており、汎用性がない
そんな状況の中で、加藤さんは『マーケットに必要とされる花をつくらないといけない!』、と意欲を見せる若き育種家でした。


?一般家庭にもカトレアを!?


簡単で、豪華に見えるカトレアの飾り方をいくつかご紹介します。
ご家庭のちょっとしたスペースに気軽に飾ってみてください!

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?お花やさんへのメッセージ?


カトレアというと葬儀需要が中心の動きとなっていますが、様々な色や品種バリエーションがあるので、そのイメージを崩したい!と思っています。
ただ、鉢物は“こんな形で消費者に提案したい”という生産者の想いがそのまま届きますが、切花はお花屋さんによって加工されたり、活け込んだり、自分以外の人の手が加わって消費者の手に渡ります。
つまり、様々な場面に合わせた演出家はお花屋さんです。
生産者として花1輪1輪に想いを込めたいところもありますが、私の役割は、どんな場面にも合う花を提供することだと思っていますので、どうか様々な場面で使ってください!



座間洋らんセンターの格言



shikaku.JPG誰も見たことがない胡蝶蘭、次のスタンダード品種となるカトレアの誕生に期待すべし!


shikaku.JPG1輪の華やかさ、高級感、存在感ある胡蝶蘭やカトレアを、もっと様々な用途に使うべし!


shikaku.JPG癒しとしてだけでなく、COPレベル5のランと暮らして、地球温暖化防止に貢献しよう!

(文責 中川美紀)
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