2013年11月15日
vol.102 【後編】ヴァン・デン・ベルグ・ローズ・チャイナ◆(株)クラシック
日本へ
前編では、グローバルスタンダードを満たしたエレガントなバラが、ヴァン・デン・ベルグを出発するところまでをご紹介いたしました。これらのバラを日本での総代理店として大田花きに出荷してくださるのは株式会社クラシック。
こちらは、今回の取材に同行してくださった(株)クラシックの難波稔正(なんば・としまさ)さん。ハンサムで優しいジェントルマンです。
趣味、焚き火・・・と釣り。焚き火>釣りなのだとか。んー、この続きはまた別の機会に♪
昆明から飛行機で成田へ輸送されたバラは、コストの点から成田までは大箱で輸送され、成田で通常の卸売サイズ(1箱30本程度)にリパックされて市場に届けられます。
そのリパックの際、ここでもう一度検品されるのです。
中国から出荷される時に検品、そして成田に到着し、国内輸送される前にもう一度検品、さすが(株)クラシックの品質に対するこだわりが反映されたシステム作りです。といってもなかなかイメージが湧かないかもしれません。
では、画像でご覧いただきましょう!(写真提供:(株)クラシック)
検品、リパックされる施設がコチラ。青い空と白い壁~!
成田空港から車で5分のところにあり、通称"臨空工場"と呼ばれます。
切り前の不揃いなものや花キズの有無を入念にチェックし、見つけた場合は直ちにシャキーン!と抜き取り、国内販売ロットの30-40本にリパックしていきます。
検品の様子↓ 少しのキズも見逃さないという真剣な眼差しでバラをチェックするスタッフさんたち。
こちらがリパックのシーン。
(株)クラシックの品質保持のこだわりで作られたシステムは、これだけではぬぁーーいのです!
はい、コチラ!
↑差圧予冷(さあつよれい)装置という冷蔵システムです。
「差圧予冷」という言葉に初めて触れる方もいらっしゃると思いますが、ざっくり申し上げますと、保管時に速やかに商品を冷却し、時間経過による商品の劣化を防ぐシステムです。管理温度は、バラの劣化を防ぐのに最適とされる3-5度。
↓もっと詳しく知りたい方はコチラをクリック!(手書きやし、わかりにくいかもー!?)
右上の信号機のような三つの穴から冷気がびゅんびゅんに入ってくる一方で、箱が接している 壁面の向こうから空気をガンガンに吸い込み、左上の四角いパイプからその空気を排出しているのです。この部屋の空気が循環し、人が入っても長くはいられないくらい、"SO FREEZING"!!(さっぶ!)!な状態になるのです。
フツーに冷蔵庫に入れただけでは、箱の内部まで冷気が行きわたり、商品を低温で管理するところまで到達するには、結構時間がかかるのですが、差圧予冷により、箱の中を冷気が吹き抜け、速やかに商品を冷却することができるのです。だから、バラへのストレスも少ない!
日本に到着してからも(株)クラシックのシステムにより、信頼の品質が維持されているわけですね。
このようにして遂に大田花きに届いたヴァン・デン・ベルグのバラ。
足元にはきちんとプラスチックバケツに水が入っています。
成田でリパックされる際にこのようにタテ箱に入れられるのです。
そして市場で販売されます。(10月25日のセリ販売の様子)
ちょっとだけアンスリウム
現在はまだ日本への出荷はないのですが、せっかくなのでアンスリウムの圃場も見せていただこうと思います。世界中で流通するアンスリウムのほとんどの品種は、オランダのアンスーラ(Anthura)という種苗会社で生まれたもので、アンスリウムの育種と生産はオランダのお家芸と言ってもいいかもしれません。オランダは世界の花の流通のうち、多くの重要な部分を握っているのですね。
では、アンスリウム、Please!・・・とニックさんにお願いしたら、
「ハイ、これ履いて!」
と渡されたシューズカヴァー!
オッケー、ちゃんと履きますよ、ばっちり(゚∇^*)
「で、こっちも着て!」
と更に渡されたのは、使い捨ての繋ぎ服!
なんとこんな格好に変身させられてしまいました!
ジャジャーン!!!
もちろんウン探も!
この格好をせずにヴァン・デン・ベルグのアンスリウム圃場には一歩たりとも踏み入れることはできないのです!
アンスリウムはデリケートで病気の感染が懸念されるので、徹底した衛生管理が必要なのです。
手洗い、靴のカバーの上から更にこちらのマットで消毒。
では、いざ潜入です。
このアンスリウムの圃場は切花で3ha、そのほか鉢物で2haあります。
アンスリウムもバラと同じように切り前のタイミングにはこだわりがあります。
「ノーズの上から3分の1がグリーンになったころがベストタイミングなんだ」
というニックさん。
理想的なタイミングがこちら↓
こちらはノーズ全体がまだ緑なので、早いというわけです。
アンスリウムの場合、色付くエナメル状の(象の耳のような)部分を「仏炎苞(ぶつえんほう)」といい、実際の花は象の鼻のように見える「肉穂花序(にくすいかじょ)」と呼ばれる部分です。
仏炎苞はいわゆる花ではなく、肉穂花序にらせん状に小さい花が付いて、根元から開花していきます。その開花が進み、残すは鼻先3分の1のというところで、採花するわけですね。
アンスリウムも将来的にはクラシックさん経由で日本のマーケットに輸出される予定ですので、みなさまも楽しみにしていてくださいね!
労務・教育・人事管理など
オランダの人がオランダ資本で中国の人を使って、中国でビジネスを展開する。 こういうのを洋の東西におけるcross cultural management(クロス・カルチャラル・マネジメント)というのでしょうか。
日本国内においてもそれぞれの地域の文化があり、県民性が存在するというのに、ここまで違うカルチャラル・ギャップをどのように埋めていくのでしょうか。
コックさん曰く、
「彼ら(地元のワーカーさんたち)には彼らの伝統的な文化や習慣がある。決してそれを変えようとしないこと。
それを必ずリスペクトするようにしている。
コスタリカでもロシアでもそうしてきたよ。」
さすが海外での経験豊富なコックさんだからこそできること。
頭でわかっていても思うように行動するのは難しい。ところが経験値のコックさんはそれ自然にできてしまう。
お願いした結果が得られれば、細かい過程は問わないというのです。その過程にこそ、彼らの文化や思想、民俗の慣習が詰まっていて、尊重すべきことである。それを無理に強制することはやってはいけないことだと認識されています。
もしくは、昔から世界を股にかけ各地を拓殖してきたという歴史的な背景や、他国で迫害された人々を受け入れることで繁栄してきたオランダならではのお国柄というのもあるのかもしれません。
移民の受容はEUの中でも比較的寛大な国として知られ、他文化を尊重するオランダ人のDNAに流れるセンスによるところが大きいのではないでしょうか。
「コツは、地元のワーカーさんたちへの指示は、地元の人からしてもらうことだよ」
コレ鉄則。
コックさん曰く、指示は中国人のマネージャーさんから。中国人のマネージャーさんは、英語も喋れてマネジメントも勉強されている方にお願いしています。
たとえば、こちらのアギーさん。
とっても有能!現在はMBA取得に向けて、仕事をしながら勉強に励んでいます。
彼女のような有能な人が、ニックさんやコックさんと地元ワーカーさんとの間に入って、ジョイント役として活躍されているのです。
また、従業員さんへの福利厚生として、食堂ではランチが無料で振る舞われます。
休憩時間には、バスケットボールや卓球などをしてリフレッシュすることもできるのです。お邪魔した時には、みなさん食後は速やかに職場に戻っていらっしゃいましたが。
ワーカーさんたちのお給料は、条例で決められている最低賃金はもちろん保証されており、国内向けの販売も好調につき、地元の労働賃金に比べると比較的良いようです。しかも、休暇もきっちりもらえます。また連続で年休を10日間取る権利がありますが、もしこれを利用しない場合は、1か月分のお給料がもらえます。
う~ん、ウン探だったらどっちを選ぶかな~・・・σ(゚・゚*)ンート
そして、従業員の給与もチャイニーズ・ニューイヤーを迎える度に毎年上がっていきます!
It's so WONDERFUL!! O(≧▽≦)O♪
ヴァン・デン・ベルグ・チャイナは、労務管理もきちんと行い、地域の雇用促進と経済活性化に貢献しているのです。
ニックさんのこれまでの経緯
それにしても、ニックさんはなぜビジネスの場に中国を選んだのでしょうか。
"Because the opportunities are here."
「なぜなら、チャンスはここにあるから」ということです。
学生のころ、まさにニックさんが23,4歳の頃中国に留学して、中国に花生産の可能性があると踏みました。
そして卒業するやいなや中国へ。
UNから派遣されてユーゴスラビアで陸軍として働いていたこともあると言います。そこで体力がしっかり付いたのだとか。
今年はニックさんが中国でビジネスを始めてからちょうど20thアニバーサリー。
ニックさんは勉強家で今では中国語もネイティブ並みにペラペーラ。
花の生産と流通がいくら専門分野といえども、海外に来てゼロからここまでにするには、途中で困ったこととか大変だったことはなかったのですか?
「う~ん、特にないね! Everything has been so smooth!」
え、ホント!?゚Д゚)っつ
この気持ちの持ち方も成功の秘訣なのでしょうか。
「なんちゃって、ま、色々あるけど、そうだな、毎年40%ずつ売り上げが上がっているから、いかにこの圃場を拡大するか、それに対して人をどのように増やして、配置して、マネジメントするかがとても難しいと実感しているよ。
近い将来、現在の広さの2倍にして、全部でおよそ30haにする。それがウチの最終地点。圃場を拡大するとアドバンテージはたくさんあるんだよ。いろんなことが効率良く進むんだ。」
これから今の2倍に圃場拡大だなんて、So dynamic!ですな。
どうしてそんなにスムーズに拡大できたのでしょうか。
「オランダのヴァン・デン・ベルグ社とのコンビネーションがよかったこと、そしてコックのような有能な協力者がいてくれたことかな。
圃場の拡大や改善はSTEP by STEPだけどね」
オランダのヴァン・デン・ベルグ社のご子息アリーさんはバラ生産の専門家、ニックさんはもっと販売やマーケティングに近い部分を担当します。アリーさんは圃場に常駐できないので、海外でずっと経験を積んできたコックさんが現地で専任されているというわけです。
でもまさか自分が生産者になるとは夢にも思わなかったといいます。
お父上が花ビジネスをやっていたのに・・・ですか?
「そうだね。My fatherは花関係の仕事をやるなって言っていたんだよ。大変な仕事だったからね。
でも、花やっちゃった(●´З`●)ゝテヘ」
ずっと中国にいて、オランダに帰りたくなりませんか?
「そりゃなるさ~。だから年に何回か帰るようにしている。
I LOVE オランダだよ!
オランダは美しい国。自然も芸術も。だけど僕にとってビジネスのチャンスは中国にあったということなんだよ」
そしてオランダ政府はこのような投資に対して補助金を出してくれるので、幾分初期投資を節約できたといいます。
そのような周りの協力があったから、今のファン・デン・ベルク・チャイナがあると、どこまでも謙虚なニックさんなのでした(*▽*)
日本のみなさまにメッセージ、プリーズ!
(ここは原文でいきましょう!)
Please trust "the Dutch know-how" in China. I would not say, "Believe all China products", because a lot of things still need to be done. But I TRUST my own products. I think we've proven it by very regular supply at least last two years.
Flowers are grown with lots of passion in an extremely nice environment... a good condition in Asia and we'll guarantee vase lives (as long as you treat our flowers very well...laughter)!
So, please try our products!
By Nic
<概訳>
中国で作られるオランダの花は信頼の品質です。私たち自身、品質に自信がありますし、信頼される商品を出荷し続けて証明してきました。
私たちの花は、アジアの大変良い環境の下、情熱を持って栽培されています。もちろん花持ちも良く、十分楽しめることを保証いたします。
是非私たちの花を試してみてください。
By ニック
まとめ:オランダは小さな大国!
オランダの国土は九州ほど、人口1,700万人弱なのにもかかわらず、やることも身長も大きい!なんといっても、オランダ人の平均身長の高さは世界一ですし、ビジネスといえば、いつもグローバルな展開!
中国だけでなく、中南米やアフリカ、東南アジア、もっといえばニュージーランドなどの花の生産現場においても、オランダ人が入植して世界中に出荷しているのです。
花だけでなく、オランダ資本で世界に名を轟かせる会社はロイヤル・ダッチ・シェルを筆頭に、フィリップス(家電)、ユニリーバ(英蘭:一般消費財)、ハイネケン(ビール)など、皆さんもご存知の通り。
むしろ、面積が小さいからこそ自国内でせめぎ合っても仕方ない、人口も1,600-1,700万人となれば内需も期待できない。(ま、実際には日本と違って人口は右肩上がりなのですが。移民もいますし)
おまけにオランダに他国から流入する安い労働力の点では自国民は敵わないから、自国民は外に進出する。その国の労働力を使ってビジネスを展開し、グローバルに競争するという極めて合理的な考えが根底にあるのです。
外国でのビジネスに投資して、"外で稼ぐ"というスタイルは東インド会社設立のころからのスピリットが脈々と流れているのかもしれません。それはオランダ人でも意識しないほど潜在的なものかとすら思います。
翻って日本人は、どうでしょうか。
島国で育まれた独特の精神論、文化、習慣は、有形無形に関わらず、私たちの中で大切な文化遺産として継承されています。それらは日本人のアイデンティティそのものにほかなりません。そのような郷土愛、自然や文化を守ろうというしっかりとした意識があり、鎖国をしてまでも内側を守っていこうという歴史が生まれたほどです。
だからこそ、匠の技、生産の腕を磨くことにおいてはピカイチ☆
花においても例外ではなく、世界に誇る生産技術を持っています。
一方で、何か新しいことを始めるというのはチョット不得手とするところで、激動の状況に合わせて要領良くシフトして稼いでいくというのは、なかなか難しいと感じています。
作るだけではないビジネス。グローバルな土俵でモノを作り、販売は仕組みから作り、実績を上げていく。オランダ人のこの気概とセンス、スピリットは現在の日本人が最も必要としているものの一つのように思えます。是非ここは対極にいるオランダ流ビジネスを学び、見習いたいところです。
今年10月21日に開催された世界経営者会議(日経フォーラム)で楽天の三木谷社長が「サービスを作って輸出することで稼ぐ発想に変える必要がある」とおっしゃっていました・・・と新聞に書いてありました。
私たち日本人は宇宙船地球号の一員としての見識を持ち農業に携わる。日本人のやり方に自信を持ちつつも、農業であれば明治以降の日本を思い出し、また現代においてはオランダに農業や花の商いに学ぶ。このような相互の素晴らしさを会得し、実行することが必要なのではないでしょうか。
ちなみに・・・豆知識
「ヴァン・デン・ベルグ(van den Berg)」とオランダ人の苗字でよく見かけるのですが、"Berg"はオランダ語で「山」という意味です。
van den Bergはfrom the mountain「山から出て」という意味なので、日本風の苗字にすれば「山本さん」といったところでしょうか。(山がないオランダで「僕は山から来ました」なんていう名字を名乗るのは、オランダ流のジョークなんだそうで。)
とすると、ヴァン・デン・ベルグ・ローズとは「山本バラ園」とでもいったところでしょうか。
また、「昆明」というと、どれほど中国の山奥のド田舎かとイメージされる方が多いかもしれません。ま、ウン探も漠としたそれに近いイメージを抱いていました。
ところが、なんのなんの、夜になれば暗い闇夜が包み込む都市・・・ではなく、キラキラと輝く夜空、赤いライトで縁取られた文字が黒い空に浮かび上がり、夜遅くまで消灯されることのない全くの大都市です。
そしてもちろん現在においても建設ラッシュ~!!
↑これらのビル群、ぜ~んぶ建設中!!!
新聞各紙では、中国の成長鈍化云々というようなことが書かれていますが、聞いてみれば実感としては内需は拡大中で、ヴァン・デン・ベルグ・チャイナも毎年40%ずつ売り上げを伸ばしているとのこと。
2008年の北京オリンピック開催に向けてか、2008年3月に新設された昆明の空港は以前の"アジアの地方空港"から脱却した立派な国際空港の様相です。中国国内でも、上海、北京に続き3番目に大きい空港なのです。
昆明を侮るなかれ!
【山本バラ園・・・じゃなくて、ヴァン・デン・ベルク・ローズ・チャイナの格言】
・ 輸入商社クラシックから出てくる中国のバラは"オランダ品質"。
どなた様も、一度手に取ってそのクオリティを確認すべし!
・ オランダ人の"外で稼ぐ"気概とスピリットを見習うべし!
国土が九州ほどの面積しかないオランダ人は、昔からそのDNAが脈々と受け継がれているのです。
その源流は東インド会社設立にまで遡る。
・ 異文化の人との共同ビジネスは、クロス・カルチャラル・マネジメントを心得よ!
結果が重要。やり方を捻じ曲げず、パートナーを尊重せよ。
・ 改革と進歩はstep by step
ニックさんは口癖のように何度もおっしゃっていたことが印象的です。
2007年にヴァン・デン・ベルグ・チャイナとして出発してから、今日に至るまで着実に成長し続けています。
2013年11月 5日
vol.102 【前編】ヴァン・デン・ベルグ・ローズ・チャイナ◆(株)クラシック
みなさーーーん!今回も"スペシヤールな"うんちく探検隊をお届けいたします!
(そう、うんちく探検隊は毎回スペシャル!v(≧∇≦)v )
なんでも噂によると「中国で作られるオランダのバラ」があるというではありませんか。
はて~??そのバラは、一体、中国のバラなのか、オランダのバラなのか??
←(。_。?)どっち?(゚-゚?)→
この話、噂といえども、全く以って意味わからん・・・?チンプン?ヽ(゚◇。)ノ?カンプン?
どういうことなのでしょうか。どうもクオリティも悪くないらしく・・・ウーン「(゚ペ)
大田花きの展示担当で、1年間に何千本もの花材を見ているMチャン(女性)に、「中国で作られるオランダ作られるオランダの噂話」について聞いてみると、
「あ、知っているよー。
それホント!この前、大田市場の中央通路で展示したばっかりやでー。
コロンビアやケニアからの輸入バラほどがっしりしているわけでもなく、柔らかい雰囲気でとてもエレガント。
花持ちも良くて、驚かされたわ~。展示が終わったアバランシェがアタシの机に置いてあるから、チョット見てってよー」
というくらい高評価(*・∀-)b!!噂は本当なり!
というわけで、ウンチク探検隊、「中国で作られるオランダのバラ」の秘密を探りに、102回目にして遂に海外進出です!!v(≧∇≦)v WOW!!
だって、海外の産地が気になってもちょっくら見に行ってくるなんて、なかなか出来ないでしょ!?だからうん探が皆さんに代わりまして行って来ましたー!ってわけです。
行先はもちろんチャイナ!
オフィスを出る時に「チャイナに行ってきまーす!」と言ったら、「行っチャイナなさーい!」( ^^) /とだいぶ気持ちよく追い出され、やってきましたのは、雲南省(うんなんしょう)昆明(こんめい)です。
中国で花生産といえば、なんといっても昆明。早速昆明の空港に着いた瞬間にバラを持っている女性を発見しましたが、中国国内に流通する花の90%は昆明産、バラにおいては全てこの昆明で生産されているといっても過言ではないほど、花の大産地なのです!この地名はみなさんも覚えておいてくださいねー!
では、ざっと昆明についてご説明いたします。
昆明は、中国の西南部に位置する雲南省の中で北東部に位置する都市です。
正確には昆明市といい、神奈川県藤沢市と友好都市として提携しています。人口600万(上海は2,400万)。
地図をご覧いただくとわかるように、中国でも最も南部に位置し、ベトナム、ラオスとの国境に接しています。ハノイなんてスグソコじゃん!なんて勢い。
標高は1,500メートルほど。
気候は温和で、気温は1年を通して0度から29度にしかなりません。
世界でもこれほど恵まれた気候のところもあまりないでしょう。日本を思えば、"30度を超えない夏"なんて天国ですね~♪
昆明は別名「春城」と呼ばれるのも、年間を通して春のような穏やかな良い気候に恵まれているからこそ。国内からの観光客もたくさんいるのです。
そんな自然環境に恵まれた地域ですから、花の大産地になる以前からお茶の産地として有名であるばかりでなく、フルーツやナッツ、香辛料など、あらゆる農産物を産出しています。
これだけ豊かな自然があり"実りの土地"であれば、大航海時代に欧州各国が中国と交易をしたがっていた理由も、昆明を訪れればよく分かるような気がします。
その昆明でバラを生産しているのが"ヴァン・デン・ベルグ・ローズ・チャイナ"です。その総代理店として日本に花を輸入しているのが株式会社クラシック(本社:千代田区)。
ヴァン・デン・ベルグ・チャイナとは、ざっくり申し上げますとオランダのヴァン・デン・ベルグ・ローズ社の中国版です。
VAN DEN BERG と書き、オランダ語では「ヴァン・デン・ベルフ」と読みますが、暫定的に小欄では英語読みさせていただきたく存じます。どーぞよろしくおねがいいたしますm(_ _)m
ヴァン・デン・ベルグ社とは、オランダ人のヴァン・デン・ベルグさんが経営しているバラ生産企業で、アバランシェの生産量はぶっちぎりで世界ナンバー・ワン!
中国だけでなくケニアにも広大な圃場を持っています。
こちらが中国の社長のニックさん。Mr. Nic Pannekeetです。
かっこええやろ~(´▽`)
ニックは漢字で「尼克」と書きます。ウマイ( ^∀^)!
この当て字のうまさ、なんだかニクいですね~。学生時代に中国に留学した際、クラスメイトが考えてくれたそうです。
ニックさんはオランダのアルスメーア生まれで、お父上もバラの生産をされていたという血統証付きのフラワーピーポー。
正確に言えば、ヴァン・デン・ベルグ・ローズ・チャイナは、ニックさんとヴァン・デン・ベルグ社とのジョイントベンチャー。中国のお花屋さんであれば、誰もが知っている国内随一のトップブランドです。
前置きはこのくらいにして、みなさんも早く圃場をご覧になりたいと思いますので、早速案内していただきましょう。
ヴァン・デン・ベルグは、切りバラ生産が主でその広さは、10ヘクタール!東京ドームをヘクタール換算すると、4.7くらいですから、バラだけで東京ドーム2個分くらいですね。
日本の生産者さんの平均的な広さがおよそ0.3ヘクタール(バラに限って言えば0.26ヘクタール:H19年農水省)ですから、オランダ式生産規模は桁違いということがわかります。
しかし、オランダの生産規模からすると、とてつもなくビッグ!というほどでもなく、極スタンダードでしょう。
そのほかに、アンスリウムの切り花圃場が3ヘクタール、鉢物が2ヘクタールあります。
はい、こちらがその圃場です。
っていうか、デカッ∑(゚□゚;)!!
あっちの終わりが見えぬぁ~い!
日本で思い浮かべるハウスが繋がって、いわゆる「連棟」になっていて、その広さは500メートル×160メートル!ってコレ、あーもー、アタシャ走ったら息切れして力尽きる距離やな。
このような広さでどのように管理されているのでしょうか。
早速、生産から見てまいりましょう。
生産
生産の専門家はこちらのコックさん。料理人のコックさんではありませんよ、くれぐれも!
キラーン★★★
料理人のコックはcookと書きますが、こちらのコックさんはCokです。
Mr.Cok Harteveld、どーぞよろしくお願いいたします!
コックさんもオランダ人で、お父上からバラの生産を引き継がれました。国内で作るばかりでなく、今までコスタリカやロシア(具体的にはソチ!来年冬季オリンピックが開催されるあのソチです)などで生産指導をしてきたその道のプロフェッショナルです。昆明に来てから7年になります。
コックさんはヴァン・デン・ベルグ・チャイナの総支配人。
生産から品質管理、人事管理など全てをマネジメントしているのです。
ニックさんは通常、上海を活動拠点として販売やマーケティングに力を入れています。もちろん圃場にも頻繁に足を運びますが、圃場に常駐し留守を守るのはコックさんです。ニックさんの右腕として活躍しています。
では、コックさんにナビゲーター役をお願いいたしましょう。
まず、土の代わりに使っているのは、ココピート。ココナツの実の殻から繊維を取り、発酵させて作るエコロジーな媒体です。園芸品や生産現場ではそのメリットが評価されて多用されています。
どうしてココピートを選んだのですか?日本ではロックウール(鉱物に石灰を混ぜ高温で繊維質にしたもの)栽培や土耕栽培がよく使われますが・・・
「お答えしよう!
それは、ロックウールと土耕の中間を取ったということなんだ。
ロックウールは施肥した養分を保ちすぎてしまい、それだけ植物体が養分過剰になってしまう。
一方、土耕は養分が流れ出してしまい、根に十分に栄養を与えることができない。
その中間がココピートということだよ」
表面の白いつぶつぶはパーライト。軽石のようなものです。
培地中の空気層を確保する役割と排水を確保する役割とを担っています。根も呼吸をしているので、空気が必要なのです。
水をやり続けていると、土の中の空気層が潰れて根が詰まってきてしまうので、根の呼吸を保つためにパーライトを混ぜているのです。
あーーーー!LOOK, LOOK!!
ここでもアーチング栽培をしています!(アーチング栽培とは?ヨコヤマ薔薇園さんの記事でチェック!)
アーチング栽培は、世界に誇るべき日本発の栽培技術ですが、既に特許期間が切れて、世界中誰でもこの技術を使っていいことになっています。このようなところでも日本の生産技術の高さを垣間見ることができますね。
灌水はもちろんこの通り自動・・・
と思ったら、自動なのは灌水ばかりではなく・・・
「ほかのことも、ほとんど自動だよ。
① 圃場内の気温(外気温も計測)
② 湿度
③ 葉の温度
④ 日照
もセンサーで計測して、自動で環境を整えるようになっているんだ」
えッ!?Σ(゚口゚;
センサー??ドコ、どこですか?
これが気温と湿度を測るもの。
これが日照量のセンサー、
外でも太陽光を測っている。
そして、これが葉の温度を測るものなんだ 」
へ~、これがぁ・・・ドレドレ(・_ ・)ジーッ
このカメラで2m四方の葉の表面温度を計測しています。
計測値が高くなると葉にストレスがかかり過ぎていると判断し、自動的に遮光をしたり、場合によっては天窓が開くなどして温度を調整しているのです。
では、ウン探がこのカメラの前にずっと手をかざしていたらどうなるのでしょうか?
「長い間かざしていると、葉の温度が高いと認識して、自動的に天窓が開く。」
冷静に答えるコックさん。
ほぉ~、なるほど、これは迂闊にイタズラできませんな・・・_;
オランダ式の生産場面に人はあまり介していないのですね。
「そう。全てオートメーション管理。
これだけの広さで人の能力ややる気等に頼っていたら、品質に差が出すぎちゃうでしょ。
センサーからデータを集めて、コンピューターで総合的に計算されるようになっているんだ。その計算結果に合わせてハウスのコンディションをコントロールする。
例えば、曇天が続いて日照が足りないとなると、水をやり過ぎては病気や徒長、根腐れなどあらゆる問題を引き起こすから、一つのファクターが変わっただけで、総合的に環境をコントロールするよう自動管理されているってわけさ。
だからこそ統一規格のバラを大量生産できるんだ。
そのプログラムを作るのは人だけどね」
そのプログラムを作ることが重要なのですね。
環境変化に対して、機械がどのように反応するかを決めて、プログラミングする。
バラに対して最適な環境になるよう考えるのはコックさん、で、それをプログラミングした人たちがこちら。
名付けて"コンピューター ピーポー"。取材日にたまたまオランダからいらしていました。
オートメーション管理をしている心臓部など、見せていただくことはできますか。
「いいよ。何でもないものだけど。あんなのが見たいの?」
はい、是非見せてください。Please!!
「これだよ」
え?コレ(@_@?? なんだか拍子抜け。
ま、確かにパソコンとコードがあるだけというは納得ではありますが・・・これに精密なプログラムが組まれていて、すべてこのパソコン1台で管理されているのです。
このシステム、ヴァン・デン・ベルグ・チャイナだけのものではなく、世界中どの生産者さんでも購入可能とのこと。
う~ん、でも高額な投資になりそうなので、回収の見通しを立てるにはある程度の規模が必要かもしれませんね。
圃場を歩いていて気付いたのですが、葉がなんとまあキレイなこと!
コックさん、どのような葉が良いとされるのでしょうか。
「グリーンが濃いこと、そして艶があること。これが良いバラ条件。
逆に葉が小さくて厚いものはNG。何か管理が間違っているってことなんだ。
(写真右側は、日本での総代理店㈱クラシックの難波稔正さん)
例えば、葉が厚ければ、湿度が低くて、気温も低い状態に長い間、晒されていたという可能性が高いんだよ」
苗も見せていただきました。(ほんと、余すところなくどこでもオープンに見せてくれる!
Thanks, God!・・・ではなく、Thank you, Nic & Cokさん)
このようにココピートの苗床にバラの挿し芽(cuttings)が並べられています。
これらは発根を促して苗を作っているのですか?
「んにゃ、ちがう。これらは既に根が生えていて、この苗がこのまま収穫用の株になるんだよ。どこにも植え替えない」
えー、ホント?(¬з¬)
これはもうそのまま苗になっているんですか?
もし根っこ生えていなかったら何かもらいますよ~!!
「そんなに言うなら見せてあげるよ。ホレ!」
ガーン!Σ(゚口゚; ホンマヤ
根がガシガシ生えている!!ではこの苗はどこで作っているのでしょうか。
「別のところに苗を作るハウスがあるんだよ。そこで挿し芽をして発根してからこちらに移す。」
そして、このまま株を大きくして採花するのです。
(ちなみに、パテント意識の高いオランダの花ビジネスですから、ロイヤリティはきっちりと払っています。)
今まで拝見した日本のバラの生産者さんの場合、株の作り方は
① 苗を種苗会社から購入し、育てる
② 病気に強い品種を台木にして、栽培したい品種の枝を接ぐ
というパターンが多く、実際それらが一般的。
挿し芽からそのまま発根させて株を作るというのは初めて拝見いたしました。
このような方法は、ハウス内の環境がかなり良く、病気などの心配が少ないからこそ有効なのです。ま、コスト削減の意味もあるのかもしれません。
栽培に使う水は、圃場のすぐ横を流れる川から農業用水を引きます。
そしてここに↑貯水する・・・のですが、なんでも川からの稚魚が入ってきて、この貯水池で元気に大きくなる魚もいるのだとか アハハ~_;
それをこの↑タンクで浄水して、圃場用に使うというわけです。フィルターがありますので、ここまではもちろん魚は入ってきません。
昆明のような環境の良いところでバラを栽培するのに最も骨を折ることは何ですか、コックさん?
「主に2つあるよ」
① 防虫
② 夏場の暑さ対策
まず①の防虫についてですが、虫が付かないようにするためには、防虫ネットをハウスの外側に張り巡らせること。でもその網目が細かいのでハウスにベタっと張り巡らせてしまうと、ハウス内の空気が動かなくなってしまって、今度は病気が発生しやすい状況になってしまう。だから、空気循環を確保しながら、いかに防虫ネットを張るかがポイントです。
②がまた問題で、昆明では気温30度以上にはならないといえども、ハウスの中はやはり暑くなるのです。
「暑くなるからハウス内を換気したいけど、虫が入ってこないよう防虫ネットを張らなければならない。防虫ネットを張れば、空気の動きが止まり、気温が高くなってしまう。この①と②はいつも矛盾するというか、どっちを取るかの戦いなんだよね。」
で、どっちを取るんですか、コックさん?
「真ん中を取るんだ。( ^^)
虫が入ってくるようなハウスの側面にネットを張り巡らせて、風は天窓から取り込むようにしたりね。」
バラづくりに最適な気温とはどのくらいなのですか。
「14時間が昼間、10時間が夜として、昼と夜の平均気温が19-20度がベスト。
例えば昼の平均気温が30度、夜が10℃だとすると、昼と夜の平均は20度でしょ。これが理想的なんだ。」
なるほど~!すんごい明解!
「でも、1日中20度だったらそれでいいかというと、それは違って昼と夜との気温差が重要。
1日の平均気温が20度くらいがいいからといって、1日中20度というのも花には良くない。
夏が過ぎたこれからの季節は、ウチの圃場でも品質がさらにアップするよ。
一般的には、夏のバラは頭が小さく、冬の寒い時には大きくなるんだ。昆明でもこれから気温が下がるからね、輪が大きくなるよ。楽しみにしていてね」
はい、でもどうして夏は小さく、冬は大きくなるのでしょうか・・・?(゚ペ?)???ナゼ?
「それは葉で糖分(栄養)が作られるんだけど、夜の気温が高いと、このプロセスがとても速く進んでしまうんだよね。
プラス、せっかく葉で作った栄養は、暑さのあまり昼も夜も植物の体力を維持するために消耗が激しくなる。
そうすると生長するために、つまり花の組織を作るのに、十分な時間も栄養も不足しているってことになる。だから必然的に頭が小さくなってしまうというわけ。
冬は逆に全てゆっくり生長する。葉で作られた糖分もしっかり花に運ばれるから輪が大きくなるとうわけなんだ」
これはバラ作りであればどこでもそうです。頭が小さいから品質が悪いということではありませんが、涼しくなると全体的に品質がグッと上がります。
ひとつの産地でも、夏に見るバラの輪が幾分小さく感じるのはそのためなのですね。
バラの切り前
ちょうど従業員さんたちが切り集めていました。これを、選花場に持っていきます。
従業員さんたちは、どのように切り前を判断するのでしょうか。
「確かにこれは難しい問題。でもウチは明確にそのタイミングを決めているんだ。
芯までふんわり開いているもの。これが最も重要な条件。
これを見てごらん。
右側は開いていなくて中心が見えないでしょ。これは切り前が早すぎるということ。
それに対して左側を見ると、つぼみのサイズは同じように見えるけど、中心まできちんと"巻き"が見える。
これが正解◎」
なっるほどぉ~!
←こちらが正解◎のバラ。中心までふんわりを広がり「巻き」をみることができます。
ところが、こちらは花弁が閉じて、中を見ることができません。これではまだ切り前が早いということです。
確かに、閉じたツボミの側面を触ると、中に芯があるというよりも、外側の花弁まですべて芯という感触を受けるほど固い。巻きが見えるものは、ツボミの外側がふっくらと柔らかく、中に固い芯を感じることができます。
切り前が早すぎるとお客様のところで花が開かなくなってしまいますし、遅すぎれば花持ちが悪くなるばかりではなく、輸送中に傷が付きやすくなってしまいます。
そのタイミングは1日の中でも数時間の差。
収穫のタイミングは1日3回、午前7時30分、12時、15時ですが、7時30分の段階で固すぎても、12時に切れることがあります。
つまり、裏返せば、7時30分に切るところを切りそびれてしまえば、切り前のタイミングを逃してしまうことになるのです。切り前はそのくらい真剣勝負。しかも、何百本、何千本切ろうとも全て切り前を揃えなけれればならないわけですからね。
「バラの切り前は判断が本当に難しい!
オランダのミスター・ヴァン・デン・ベルグでさえも難しいと首をかしげるくらいだよ」
しかーしッ!ヴァン・デン・ベルグ・チャイナのバラは最後まできちんと咲き切るのです。
こちらをご覧くださいッ!ファン・デン・ベルク社の花持ち試験室です。
どのバラも見事なまでに揃って120%開花しています。
"ヴァン・デン・ベルグのバラはエレガントに咲き切る!"
この試験室での結果が規格が均一で、信頼の品質である何よりの証拠!
説得力のあるでしょ~!!
あら?これはなんでしょうか・・・ハウスの至る所に見られる赤いシール。シールには番号がふってあります。
「これはここを担当するスタッフの番号だよ。
バラを切ったら、そのロットにこのシールを貼るんだ。そうすると、選別のときに誰が収穫した花かが分かるでしょ」
なるほど、名前のようなものですね。
「もし、そのロットの中に規格外のバラが多かったら、担当者に言って改善指導をするんだよ。だって仕事が早いからってその質が低ければ、意味がないでしょ(No sense!)。だからスピードと質とを総合的に評価する仕組みなんだよ。」
なるほど、もし規格外が少なくて優秀なスタッフさんだったらお給料が上がるきっかけにもなるわけですね。
「その通り!いつもきちんとした切り前のタイミングで収穫した人は、昇給のポイントにもなるんだ」
選別
これがまた難しいポイントのひとつ。
しかも複数の人がやるとなると、基準をどこに置くか、そしてそれをどのように目線合わせをして仕事を均一化するかのが、国内外と問わず、どこの産地さんでもひとつの大きな課題です。
ヴァン・デン・ベルグ・チャイナの場合、
① 茎が曲がっているもの
② 切り前のタイミングが違っているもの(固すぎ、咲きすぎはもちろんNG!)
③ 花弁にキズやシミあり
を確認し、該当するものをはじきながら、長さごとに選別していきます。
選別もまた機械でやるものだとばかり思っていましたが・・・?
「昔は機械で選別していたんだ。
でも、機械のメンテナンスにコストがかかるのと、やはり人の目で見た方が精度が上がる。」
人の目によって、判断の差が出たりしませんか?
「判断の基準は徹底しているよ。
一つはマネージャークラス(中国人)がマニュアルを持っていて、そのマニュアルに従ってワーカーさんたちに指導をするんだよ。
ワーカーさんたちは、新しい人が入ってきた時にきちんと指導係がついて、判断基準を伝授する。」
そしてはじかれたものは、理由別に統計を取って、何がいけなかったかを分析し改善に努めるのです。
ここではPDCAのサイクルが確実に働いているのです。
だからこそ、選別の段階ではじかれるのは全体の収穫量の0.5-1.0%なのだとか!
ぬぁんと、驚異的!ぉお!!(゚Д゚屮)屮
そのお陰で、この統一感。
収穫されたものは、その日のうちに選別、パッキングまでされて、冷蔵庫へ。
冷蔵温度は2度に設定されていますが、ドアの開閉があるので5度までは許容範囲。この管理温度がバラには最適とされています。
そして翌日には全てのバラが圃場を旅立ちます。
You see? 彼らは、very quick, very freshなのです!
ヴァン・デン・ベルグ・チャイナのクオリティはグローバルスタンダードを満たしています。
・・・後編は11月15日にアップいたします・・・