2008年5月16日
vol.59 長野県 渋谷花卉園芸
西にそびえる中央アルプスは、南駒ヶ岳を中心に、空木岳、越百山、烏帽子岳などの峰々が眼前に迫り、東には仙丈ヶ岳から北岳、塩見岳、赤岳など南アルプス3000メートル級の峰々が望める風光明媚な町、飯島。
そこに、クレマチスを生産する渋谷さんのハウスはありました。
では、早速 見せていただきましょう!
?クレマチスに魅せられて!?
カーネーション農家から「年間通して出荷できるものを」と試行錯誤し、クレマチスに転向したのは今から20年程前。
それから、ハウスをクレマチス仕様に改装。
「クレマチスの為に なるべく風通し良く、涼しい環境を作ってあげることを考えたんだけど、風が強すぎるとツルが絡まるなどのアクシデントが起こるから、試行錯誤しながら今のネットに辿り着いたんです。」
クレマチスの魅力について伺うと、
「カーネーションは1度収穫してしまえば、それで終りですが、
クレマチスは種を播いて、切れるようになるまで2年以上掛かる
けれども、それ以後は毎年切れるようになります。さらに、
上手に株の管理すれば、切れる本数も増えていきますし、
育てる楽しみがあるんです。」と渋谷さん。
また、ムービーでは…
「たぶん咲かないけど、可愛らしい蕾がついているところがいいんです。」
「花の大きさや形、色、咲き方など、同じクレマチスなのに驚くほど多くの顔を持っているんです。」
「生産に取り組んでいる人が少ない分、面白みがあります。」
と、多くの魅力を語ってくださいました。
こうしたお話からも、花に対する愛情の深さを感じずにはいられません。
そんな渋谷さんのクレマチスの特徴は、
竹で支柱をする従来品種は作らない!
支柱がなくても、(品種により)70?80cmのしっかりしたステムを持つ!
バリエーション豊かな商品群には、オリジナル品種が豊富!
?クレマチス豆知識?
キンポウゲ科センニンソウ属の植物で、花弁を持たず、花のように変化したガクを持つのが特徴。
ギリシャ語の“Klema”=“ぶどうの蔓”という意味に由来していると
言われています。
イギリスでは、薔薇のことを“キング”と呼ぶのに対して、
クレマチスのことは“クィーン”、
つまり、女王様と呼ばれているのです!
クレマチスは大きく分けて、
■ツルを残し越冬する旧枝咲き(モンタナ系、パテンス系など)
■新旧両枝咲き(フロリダ系、ラヌギノーサ系など)
■地上部が枯れて翌年に新枝を伸ばす新枝咲き(ビチセラ系、ジャックマニー系など)
などに分けられますが、原種から園芸種まで数え切れないほどの品種数があり、非常に奥深い花。
渋谷さんは、こうした数多くの品種を世界中から集め、切花用栽培に向く品種を選抜して世に送り出した立役者なのです。
そんな多くの品種を栽培する渋谷さんのハウスの中で目を引いた花をご紹介!
『ホワイトジュエル』
どうですか?産毛が生えた蕾が、とってもキュートですよね♪
?今後の出荷品種?
渋谷さんの格言
クレマチスはバリエーションが豊富!それぞれの花の表情を楽しもう!
クレマチスは、花はもちろん、葉や蕾、蔓や種まで綺麗な植物!その魅力を余すところ無くデザインに活かすべし!
渋谷さんが送り出すオリジナル品種をチェックすべし!きっとアナタ好みの花がみつけられるはず!