前述の通り、古代中国では5月5日は邪気を払い、健康を祈願する日とされていました。
菖蒲やよもぎに邪気を払う作用があると考えられていたことから、
端午には菖蒲酒を飲んだり、よもぎで作った人形を飾ったりする風習があったそうです。
日本では奈良時代、平安時代より、穢れを払う厄除けとして菖蒲が使われるようになりました。
鎌倉時代になると宮中より武家社会へ節句が伝わり、 『武を尊ぶ』とかけて菖蒲を使用したそうです。
また菖蒲が「尚武」や「勝負」と同じ読みであることに加え、菖蒲の葉が剣を形を連想させることからも
男の子の成長を祝い健康を祈う植物となったようです。
ちなみに花菖蒲は英語でSword-leaved iris(剣のような葉のアイリス)と言います。
現代の日本においても菖蒲やよもぎを軒に吊るしたり、菖蒲の束を浮かべた風呂(菖蒲湯)に入ったりと
いくつかの風習が残っています。菖蒲の薬効と香りによって邪気を払うと言われています。 |