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歳時報告トップ>千両大市2011 

 

 

 

 毎年恒例、大田花き

“千両苔松苔梅大市 2011”を

 開催致しました。

 12月18日(日)朝7:00開市

 今年もたくさんの皆様にご来場いただきました。

 ありがとうございました!!

 

 

 競りにかかるまで

 生産者の手によって愛情込めて育てられた千両は、大市の前々日〜前夜にかけて市場に到着します。

千両が到着してしばらくすると、(↑)早くも販売担当者と仲卸業者さん、お花屋さんが(↑)

「待ってました!」と今年の千両の出来を確認しに集まってきました。

  千両だけでなく、やはりお正月には欠かせない苔松、苔梅、竹も入荷します。             

                                                     ↓こちらは根付きの竹です!              

       苔松、苔梅とは、その名前の通り苔のついた松と梅のことです。

 苔は長い歳月をかけて付着します。
 そこで、「その年を健康に過ごし、長生きすることを待つ(松)」

 という願いや、久しく続く子孫の繁栄を願う想いを込めて、

 正月の縁起物として飾られるようになったと言われています。

 

 しかし、苔が生すには長い時間がかかる上に、日当たりのよい

 場所好む松が、苔の生える環境で生育することは稀で、

 見つけることも、栽培することも困難だそうです。
 よって、苔松の出荷物のほとんどがハリ苔です。           

 

 

 苔松は大きさも、枝ぶりも様々。

 枝や苔を傷つけないよう気遣いながら、

 社員の手で1束1束 慎重に台車に降ろされます。   

 

 セリ風景

     12月18日(日)早朝  セリ開始前からお客様も入念に下見をして、セリに望みます。

  

↓現場スタッフはミーティングを済ませ、最初に競る千両がセッテングされ↓これでスタンバイOKです!

  

                                      いよいよセリスタート! 

    大田花きはっぴに身を包み、今年セリを担当したのは、松市同様こちらのメンバーです。

            千両市でも声を嗄らして、気迫のセリを繰り広げました。

 

                                      ↑Cセリ台↑                       ↑Dセリ台↓

 

                  ↑Eセリ台↑ 

 

                                         ↑Fセリ台↑

  

          千両を競り終えると、ローラーが取り外され、苔松・苔梅のセリが開始します。

  

            大きさ、枝ぶりは どれも個性的!これだけでも絵になりそうです。

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 今年の千両は春先の低温、夏場の高温干ばつ、3月の震災の影響、

 さらに、疫病による立ち枯れなどが多く、上位等級の入荷は減少しましたが、
 全体では昨年より多い入荷量となりました。

 

 苔梅は、震災の影響で出荷が出来なくなった生産者様もいらっしゃった為、

 入荷量は減少、 苔松については、夏場の猛暑の影響により枯れなどが

 多く、厳選されたものが入荷しました。
 

 

ここで、千両に纏わる豆知識です。

 ★そもそも千両とは、栽培施設を新設、定植して

 から4年後に収穫できるまでに成長します。

 

 この4年目に初めて収穫したものを鎌付(かまづけ)

 

 翌年、5年目のものを初盛(しょざかり)

 

 と呼んでいます。

 初盛になると、充分な丈もとれるようになりますが、

 葉にはまだ 若々しい感じが残っています。

 

 

 

 

   

           ↑産地での選別作業の様子

 ★等級については、産地さんにより多少の

  差はりますが、一般的に

    特  10輪
    1等 7-9輪
    2等 5-6輪
    3等 3-4輪
  という実付きの差によって

 等級分けされています。

 

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★しっかり選別された千両は紙で包んで箱詰めされます。

 その際、産地さんでは品質を保つため、実に触れないよう細心の注意を

 払いながら包装、荷されます。

 だから、包装紙の先端から5pぐらい頭を下げた状態で巻かれているのです。

 

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では、千両の栽培環境について見てみましょう!

 

 ★千両は直射日光を苦手とするため、 産地では

 「がくや」と呼ばれている竹簀(たけす)で囲んだ

 場所で栽培されています。

  

 これは、「千両役者」が控える「楽屋」に由来する

 とか。

 

 そんな千両は、立ち枯れ病や疫病などの病気に

 弱いため、生産者の方々は他の畑に伝染させない

 よう、畑に入る時は長靴を洗うなどして、細心の

 注意を払いながら、大事に栽培されています。

 

 ★よく「表年」「裏年」と言われますが、千両は

 永年作物。種から4年目で初めて収穫してから

 本盛りが過ぎれば、翌年の実付きやシュートの

 数は変わってきます。
 

 その2〜3年後には再び株の力が復活して、

 最盛期に近い収穫量に戻るそうです。

 よって、畑毎に表年・裏年が生じてくるのだそうです。

 

 

       

         ↑千両の圃場↓

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続いて、やっぱり気になる!

   

 

 

@全体のボリューム

 木は太く、すんなりとした枝姿がGOOD!

A実付きが良く、実の粒が大きい

B実の艶が良い 

 ツヤツヤとして、ふくよかな実がたわわに

 付いているのがPOINT! 

B葉の色が奇麗

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 生産者さんのお話によると、実付きは春先の天候に大きく左右されるそうです。
 そして、日が照り過ぎると実付きが良くないと言われています。


 千両は、6月下旬〜7月上旬頃に白い花を咲かせるそうですが、花だか何だか分からない程

 小さな花がかたまって咲くそうです。


 その花が終わる頃の天候が、その年の品質を左右します。


 こうした千両の生産者様に伺った千両に纏わる裏話、栽培にあたっての苦労話などは、

  

 でご紹介しています。 どうぞご覧ください。

 

 古来からの日本人の想いを大切にしながら、これからも日本の伝統文化を継承して

 いきたいものです。
 

 皆様も、それぞれの花に込められた想いを知り、来る年の多幸を願いながら

 花を飾って新年をお迎えしてみてはいかがでしょうか? 

 
株式会社 大田花き